小説 | ナノ


「佐一さん、薪割りごくろうさま」

「いや、泊めてもらってるしこれくらいどうってことないよ」

「お茶淹れましたよ、休憩しましょう」

「そうするよ、ありがとう」

「他に何か欲しいものあります?甘いものでもいただきますか、羊羹とか」

「あー…いや、大丈夫。それよりもさ、」

「なんでしょう」

「………………」

「なんですか口ごもって」

「膝枕」

「え?」

「膝枕してほしいですっ!」

「ええ?!」

「お願いしますっ!!」

「…し、仕方ないですね〜…どうぞ(恥ずかしいけど)」

「ありがたい!…あー…極楽かな…」

「ふふ、そんな大げさな。でも、喜んでくれたなら良かったですよ」

「俺、不死身で良かった…」

「…そんなに大げさなことですか?」


(不死身の特権/杉元)