――どうしよう、レッド。
傷ついたパートナーをボールに戻しながら、呆然とした様子でグリーンが呟く。
途方に暮れた顔がなんだか、驚くほどに幼かった。
「気づいちゃったんだ」
「俺、」
「お前の事、どうでもいいと思ってる」
今までなんともなかったのに、さっきまでふたりで笑いあいながらバトルをしていたのに。どうしようどうしようと繰り返すグリーンの顔を見ていられなくて、僕は、ぎゅっと帽子の鍔を下げた。
「どうしよう、レッド」
そんなこと、聞かないでくれ。
(君がそう思っていることは、ずっと前から僕は知っていたんだから)