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『では実際に女子高生に男子の魅力ポイントを聞いてみましょう!!』

『男子のどんなところが魅力的ですか?』

『えーっ、あ、あれ!サッカー部とか陸上部の筋肉質でスラッとした脚とか!!』

『普段はかけてないのに珍しく眼鏡かけてるのとか…?コンタクトつけれないときとか!!』

『そうそう、普段との違いが新鮮だよね〜っ!』



「テレビでそんなことを女子が言ってたものだからな、俺も眼鏡をかけてみた!」

「何、白竜そんなに女子にモテたいの?」

「ふっ…、まあな。俺は究極だからモテて当然だ。脚ならサッカーで幼い頃から鍛えてきたからな。この俺に足りなかったのは“眼鏡”のような新鮮なギャップだと今、気づいたわけだ。」

「(モテてるの前提なのがうざい…。)」


どこから湧き出るのかわからないこの白竜の自信…。
自慢してくるところがまた、たまらなくうざいのだけども、確かに目の前の究極バカは眼鏡がとても似合ってる。
すっとした鼻筋にかかる黒ぶち眼鏡。
レンズの奥の深い紅色の瞳。
顔の造りは素晴らしいもんな、白竜。
かっこいいもん。

眼鏡なんかかけなくたって十分モテるのに…。


「今でも十分モテてるじゃん。」

「眼鏡かけたから俺はこれから究極にモテる!」

「…人の気も知らないで…。」

「ん?何か言ったか?」


ただでさえモテてるのにさらにその上を目指すというのか…。
究極バカ!
私が今どんな気持ちで話しているかなんて到底わからないだろうな、白竜には。

眼鏡なんてかけたらきっと今以上に女子生徒が黄色い声をあげるにちがいない。
きゃー、かっこいい!なんて言って。
新たに惚れる子だっているかもしれない。
結局、騒いでる子達の大半が白竜の見た目しか見てないんだ。

白竜なんか眼鏡かけなくていいんだ。
いつも究極バカで抜けてるところたくさんのアホ。
とんでもない自信家。
自分が優れていることをわかった上で、他人には辛口。
あと、人の気持ち考えない自己中心思考。
そんな奴だけど、本当は知ってる。

誰よりも優しくて、自分にはとても厳しくて努力家なんだ。
小さい頃から見てきたからわかる。
私は、そんなんだから白竜が好きなんだ。


「白竜に眼鏡は必要ないよ。なくてもかっこいいことぐらい私が知ってる!!それにこれ以上モテられて、白竜と話しにくくなるのは…嫌、だし…。とにかく眼鏡いらない!」

「…!そ、そうか。まあな、こんなものに頼らなくても俺は常に究極だからな!」


(これは嫉妬ととっていいのか…?)



「お前がこれ以上やきもち妬かないためにも眼鏡は外すことにする!」

「なっ…!もう本当にバカ!!」



君ともっと一緒にいたいから、
どうか眼鏡はかけないでください。