#02 古代人と携帯電話


東京に着いて、偶然白竜と名前に出会った僕は二人と天馬たちが住む稲妻町へ行くことにした。
あれから無事に電車に乗ってもうすぐ河川敷駅。どうやらその駅で降りるらしい。


『河川敷〜、河川敷〜』


「シュウ、ここで降りるぞ。」

「君に言われなくても忘れてないよ。」

「そうだよね、シュウは究極の誰かさんと違ってしっかりしてるもんね。」

「なんだ、苗字まで!」

「ここに切符入れるんだよね。…よし。」


今度はスムーズに改札を通ることができた。いやぁ、僕ってば白竜と違って学習能力が高い!!


「シュウ、おまえ今失礼なこと考えただろ。」

「え?何も考えてないよ。」

「あ、そういえばさっき天馬にメールしたら駅まで迎えに来るって言ってたよ!」

「天馬がっ!?」

「おーい!シューウー!」


僕の名前を呼ぶ声が聞こえるほうを見ると向こうから天馬と数人がこっちに走ってきている。


「久しぶりだね、天馬!」

「シュウ元気にしてた?」

「剣城!おまえも来ていたのか!」

「げっ…白竜、おまえいたのかよ。」

「ほらほら、会って早々喧嘩しないの。」

「名前…!俺は別に喧嘩はしていない。」


天馬に剣城たちと久々に会った。皆元気そうでよかった。
それにしても、どうして名前は天馬と連絡とれたんだろう。


「ねぇ、名前。どうして電車の中にいたのに天馬と連絡とれたの?」

「天馬にメール送ったんだよ!シュウが来てるから駅前に来てって。」

「そのメールってやつを使えば離れていても天馬と連絡がとれるんだね!!」


メールの機能について教えてあげると途端に目をキラキラさせるシュウ。か、可愛い…!


「それだけじゃないよ。携帯なら電話もできるからおしゃべりだってできるんだよ。」

「す、すごい…!僕も携帯欲しくなったや。」

「じゃあ、今度見に行ってみる?お店に行けば他にもおもしろいものあるし。」

「いいのっ!?僕、楽しみにしてるよ!」



やっぱり名前は気が利くなぁ…。
携帯、か…。
天馬や名前、白竜とかとずっと繋がっていれるんだね!
本当にスマートな時代ってすごいなぁ…。