Manufacturer.04 ( デミ )


降りかかるシャワーの音を掻き消す粘液がずっぢゅ、ずっぢゅ、と間断無く擦れ 濡れる肌同士打ちつけて嬌声が浴室内に反響する、絶頂に次いで昇天した意識が回復せず朦朧としているナマエの肢体をデミウルゴスは大理石床に仰向けになって寝そべり、背面の体位で力無くし身軽なナマエを自身の躰の上で良い様に挿入したまま腰を緩く擦り上げて 左手で乳房の感触を愉しみながら爪際で突起を弾いたり戯れに摘んでみたり。右手はずっぷりとあたたかく迎え入れてくれる蜜壺に屹立を深くゆっくり抜き挿している結合部のほんの少し上、秘豆を混ざり合った粘液でまぶしきゅっと指先で挟んで軽く引っ張り左右両側から圧迫してこりゅこりゅと捏ねる様愛撫する手を休めない。
焦点の定まっていない 熱に微睡まどろんだ眼で潤み びくん、びくん、と美しいくびれを描く細い腰の背中が屹立が緩々と深く挿ってくる度に強い快感に跳ね、甘い吐息のなか艶かしい声を上げる。降りしきる熱いシャワーにふたりで溺れて一つになれたら。などと──抱きかえしてくれなくなる、血の気が引く寒心に堪えられず両腕でナマエを絡めとり想いの丈ぶつける様息を止めて疾走する力込め先端が結合部抜けきる寸で屹立を停め、根本まで思いきり突き挿れて揺さぶって過ぎた快楽に痙攣して肢体をよじらせるナマエを抑え込み 限界の更に奥まで擦り上げた子宮内で幾度目かの白濁を注ぎ込む

全身が心臓になったのか凄絶な白む意識 拍動しかきこえないただ腕のなかの彼女がいるのをかんじた

いきを吹き返し か細く震えてぐったりとしている彼女が啼きながら放出し続ける屹立を離さないと言わんばかり淫肉を煽動して射精を促す蠢動に翻弄される、最高純度の濃密な魔力が直接性器に溶けて己の身体に取り込まれる──震えるほど彼女の想いがつたわってくる

あいしてる。
もう官能に蕩けてきこえていないと思うそれでも言葉にして紡げずにいられなかった 抱き締めたまま上体を起こし、尾でふくよかな乳房を──どくりどくり、心音を高鳴らせている左胸を直で触れ、立ち上がって そそり勃つ屹立を再び律動を揺さぶりはじめる。
行き過ぎた快楽は拷問に近かった 揺れる視界に思考は追いつかず、体は地面についてなく手首を両方とも後ろ引っぱられ 胸を突きだしてつめたい壁に押さえつけられて声は意味を成さず喉をふり絞っても舌がまわらず母音を繰り返すのみ終わらないしろくはじける意識が遠のきにげだそうもがいて

『逃げてはいけない』

するりとこころに滑り落ちてくるふかみ 引きこまれる張りのあるささやきが耳もとでゆれて黒に塗りかえられるまっさかさまにおちる感覚にあがらえず

瞳の光り失って卒倒した彼女がガクンと崩れ落ちる頭部が壁に衝突しないよう掴んでいる細い手首引き寄せて 律動を繰り返していた屹立がどくりっ!と精巣が力み縮んで尿道を焼き膨らんでいくのを苦悶し子宮の行き止まりに奔流が届く精を噴き出し感極まって震え上がる
唸りせわしなく息を切らし膝の力が抜けずるずると骨抜けた様に大理石地に座り込み、折り重なった互いの身体、子宮の奥へびゅるぅうう‥っ!と射精し続ける先端でしろく染めあがった子宮口の肉ひだをかき回してぐりゅ、ぐりゅ、と腰が止まらずぬめる淫壺を突いてどぐっ!どぐっ!と静止する度 濃厚な悪魔の種を植えつける。意識がないままぶるぶるとわし掴まれる尻たぶが雄竿に揺すられぶびゅうううっっ‥‥!!と激しく、隅々にまで熱くて濃い精子に犯され快楽の底へ堕ちていく

気を遣り過ぎて完全に沈黙した彼女を地べたに寝かせ、胸を圧迫される苦しさに肩で息をする──喩え様の無い絶頂の嵐に溺れる快楽であった──シャワーの雨で濡れて下りてきた視界を邪魔する髪を掻き上げ歓喜に叫びそうになるのを両手で顔覆い、唇の端を牙で食いしばり喚叫こらえる。獣慾が低く唸りながら大きく肩を震わせてゆっくりと鎮まっていくのを待ち 噛み締める牙の切っ先で唇をぶちりと裂き鉄錆の味が溜まる咥内で味わい尽くした まろみのあるナマエの唾液蜜が自身の血液と混じり合いごくっと喉を鳴らし胃に落とす。とても。美味しかった

尖る牙の鋭さが緩やかに静まり 溜めた熱篭る息を肺全体を使ってすべて吐き出す──明瞭な思考がもどってきて充足する感覚に身体を浸らす、大理石床がシャワーの水で溢れていても流し切れない白濁のどろっとした泉が出来ている、精を注ぎきり収まりついた屹立を引き抜いて途端どぷっ、どぷっ、と媚肉をひくつかせ秘裂から決壊して淫液の湖を垂れ流す入り口穴に中指と人差し指の二本指揃えて指先挿れ栓をする、尾で力尽きたナマエを抱き起こし胸のなかへ抱擁して、だらしなく口を開けたまま放心している彼女の口端に伝う蜜を一舐めして満悦得る。
湯水溜めておいたバスタブに慎重に肢体をかかえたまま入り、僅かに水中で浮き身を預けて自身に乗るふくよかな重み、豊かな充ち満ちる陶酔感が身体の緊張を解し眠気を催す。事後に彼女と入浴するのがなによりの楽しみになった、寝入って水を吸い込まないよう抱え直し 二人の時間を記憶に留めておこう暫しの平穏を胸に刻む


夢へと眠り落ちたナマエを体温下がらぬうちに壊れものを扱うよう浴室をあとに、温かく濡れる肢体に纏う水滴を肌触り良い厚手のタオルで拭い、着替えのローブを羽織らせて少量の水を口移しで飲ませる時に閉じる瞼が微かに反応し睫毛がふるりと震えて、起きられるか、と思ったがそのまま意識下で水を飲み干し健やかな寝息立てて眠りに就く。
先程まで猛々たけだけしく熱体温を交接した寝床とは別のカウチソファーに深く眠入るナマエをそっと横たわらせ、デミウルゴスは常にスーツ胸元に差しているハンカチーフを空間の窓から取り出し 黒いシーツに色を均一し、無断で寝具の装いを変えたベットに側まで歩んで身を屈める。
闇色のシーツの海に星屑が散りばめられている。耀く光りを発する宝石粒を一粒ずつ丁寧に拾い上げハンカチーフに収める、夜が明けたのちに私室の奥にひた隠してある宝石箱に蒐集する為。この異常な習慣、至高の供物である恋人を耽溺する執着心により一度も欠いた事が無い。どろりと粘着する、黒いシーツの上に漏れ出していた精液の滴を指先で掻き分け粘ついた糸引いている金剛石を摘まんで拾う、悪魔が牙をのぞかせ愉悦に哂う。

浴室で行為に及ぶのは気が乗らない。
寝床を這いずり、惜しんでデミウルゴスは逢えなかった二週間分を埋め合わせしようにシャワーブースへと場所を変えたのが悪かった。後悔し歯噛みする、膨大な魔力量をその華奢な躰に宿す恋人の体液は水にさらされると宝石化せず溶けて無くなってしまう。澄んだ肌を伝い 身から零れ、空気に触れてはじめて星の耀きと成る。我慢がならなかった、漠然としたわだかまるこの気持ち──彼女も私と居ない時間、同じ想いであっただろうか
脳裏に無垢な寝顔で熟睡しているナマエを思い出し浮かべ、寝室を出てすぐまたドアがある細長い廊下の地面に跪いて眼下にひろがる床を彩る宝石粒を拾い集める。主のナマエでなければ作業場の明かりは点かず、指先で炎を灯し見落としがないか 隅から隅まで地べたを注視しデミウルゴスは最後に作業机へと行き着く。

蜜事に及ぶ直前に目にした主人の貴き御名前が記された羊皮紙が片付けられている、他の工具類、双笏水晶セプタークォーツに至るまでまっさらな状態で机上が整理して──情報を開示せんと秘匿する 秘密 と人差し指を口に当て微笑むナマエを容易に想像浮かぶ。全く抜け目の無い

飽きる事の無い恋人に俄然 尊敬を覚える


拾い集めた宝石粒をすべてハンカチーフで包み、空間の窓へしまい。魔法で清潔に掃除し終えたベットにナマエとともに同衾する、胸の上へ抱き寄せて彼女を寝かせ捉え所のない持ち主と似た透き通る髪をするすると手慰みに梳く。項を指先でなぞり、治癒に特化した水棲種族の恩恵で傷は既に痕も残っていない。口付けの痕を、所有の証残したいのに、着けた瞬間に消えてしまう。このひとはどこまでも自由なのだ
もう片方の手でローブの布地の上から寝息立てる細い背を撫で心音発するところで手を停める。穏やかな脈打っている。体を寄せ、瞼を閉じ肌のぬくもりを擦り合わせ 安心する──

また陽が昇れば日常が戻ってくる
どうしたら彼女と居られる口実作れるか 主人の御赦し戴ける何か良い方法は。自分の左胸に乗せる細い手のひらを握り 睡魔がくるのを逆らわず、まどろむ夢でもこのひとがみられるよう願いこめる


急に冷々ひえびえする寒さに瞼見開き覚醒する。
うでのなかにナマエがいない。

ぞっとする骨の芯まで凍てつく冷気が襲い背筋が氷る 希薄になったナマエの香に急激な呼吸困難に陥って胃の臓がせり上がって吐き気すら催す。
転げ落ちるよう寝室を這い出て掠れる息が出来ない

「? お早う 」
地底湖の方で水浴びして部屋に戻ろうとしたら血相変えたデミウルゴスがドアから出てきた。珍しい?髪も整えないで

「デ───ぅわっ!?」
なんかおかしい と呼びかける前に急に走ってきた彼に体当たりする勢いで抱き上げられ変な声上げてしまった、

「どっ‥どう──」した と問いかけようとしてやめる。

膝から崩れ落ちて顔を埋めたまま啜り泣くデミウルゴスの、小刻みに震えてしゃくり上げている背中に──手を添えてやさしく繰り返し一定のリズムでたたく。

その一定間隔が心臓のゆるやかな拍動と同じ速さであり──思考が停まりデミウルゴスはナマエに縋りつき、身を以て痛切に感じ入る

怖かった

こんなにも彼女を失うのが恐ろしい

置いていかれる恐怖を再び蒙らなければいけないのかと脳裏を過って死が押し寄せる

鼓膜を震わす脈拍で生きているのだと、
彼女は間違いなく生きている。

貴女が私のせいそのものだ



朝っぱらから心臓に悪い。情緒不安定なデミウルゴスを落ちつかせるのに神経すり減らした。身支度する間も引っ付いて離れようとしない、マジでどうした!?起こさないよう外で水浴びしていったのが悪かったか?いやでもそれは許してくれてもいいんじゃないか、昨夜は記憶が途中でトんで目が覚めたら下半身が大事なとこのっぴきならない状態であった。察せ。
そこだけなんで後処理してくれない!?毎度恥ずかしくって一人でえらい大変なんだよ苦言を漏らそうにも長耳垂れさがってる今の彼の前では言えんわな。

苦心重ねてなんとかいつもの装備に服装整えて、何度も「大丈夫だ」と宥めて地底湖の岸際で別れ難くきつく抱擁を解こうとしないデミウルゴスに本気で焦り、熱でも出したのか?そもそも悪魔って風邪ひくの?保護者モモンガさんに(それとなく)相談しておこう。心にとどめる

「デミ‥‥‥また、ウチに来なさい」
仕事の悩みでもなんでも話し聴くから、と言い終わる前に尻尾が千切れんばかりに振ってみせる。ああぁぁーこうして甘やかすからダメなのかあああ

「あー‥‥これ。もしよければ。」
「何でしょう‥?」
アイテムボックスからナマエが手提げの包みを差し出されるのを、受け取り

「作り置きで申し訳ないんだけど‥サンドイッチ作ったから、た 食べてみて」
手作り。
彼女の。
手ずからわたしのためだけに──

急速に血流が速まって熱を取り戻す嗚呼 彼女の一挙手一投足この眼に収めたい

爪先立ちをして背伸びするナマエが
包みを受け取って表情を綻ばせる瞬間のデミウルゴスに口付けをほどこす

「ん?デミ‥なんか甘いもの食べた?」

放心。

───疼きが腹底を湧き上がり
大きな笑い声を上げ、割れ鐘のような高笑いに目をまんまるにしてぎょっと驚き動揺する。
しばらくひいひいと、引き攣った笑いのあと八重歯を剥いて囁く

「全く、貴女というひとは‥‥!」

未だ笑いに震えナマエを胸に抱き寄せて

「──────────。」
「なに──」

空気に溶けるかすかなこえは確りとは聞こえず。尋ねようとしてすっと身を引いてどこまでも果ての無い深みある漆黒の扉へと踵を返すデミウルゴスを呼び留められず

「ご馳走様です」

強い違和感に頸筋が冷えて言葉が詰まる 別れの挨拶もそこそこ──なんてことはない謝辞だったろうに。先刻手渡した食事に対しての礼の筈なのに ざわつく胸騒ぎがしてならない


怪物と戦う者は
自ら怪物にならぬよう用心した方がいい


あなたが長く深淵を覗いていると


.深淵もまた あなたを覗き込む


もう間も無く御迎えに上がります




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