Manufacturer. ( デミ )


こちらの続き。


満たされている。絶対にして至高の存在 神である主人の下で忠誠を捧げる。デミウルゴスは充足感に包まれて幸福と云うモノがなにか識る。

「デミウルゴス」
名を呼ばれ声色から溢れんばかりの慈愛と感謝が伝わってくる。もっと。際限無く呼んでほしい。愛されていると、享受する。世界が彩り鮮やかに あの暮夜突然主人の前に現れたこのひとに惹きつけられた。

「送ってくれてありがとう。任務順調そうでなによりだ、アインズ様も報告楽しみにしてるだろう」
拾大な地下大墳墓から連れ立って地上へ 霊廟から出てきたナマエは見送りに付き添ってくれた彼に労りと感謝述べる。モモンガに対し特に忠臣として目を見張る功績上げている、仕事を妨げてしまって申し訳なかった。地表まで出られれば転移の魔法で屋敷に帰れる。

横に大きく広がった白亜の階段から降りて帰ろうとしていきなり手首を掴まれ強引に後ろ引っ張られる。

たった二週間、途方も無く永く感じた。<伝言>メッセージ交わし、彼女の声は聴いていた。注がれる愛情に満たさながら飢餓に苛まれる、自制が利かない。こんな自分は識りたくなかった。愚かにも感情に突き動され、思うが儘我欲に惑わされている動物と一緒だと。忸怩じくじたる思いを。払拭し受け入れ慈しむもっと貴女を感じたい。

「今日 寝室に伺っても」
スーツジャケットが視界を占める、一瞬なにが起きたのか。シトラスグリーン系オーデコロンの残り香、インクと本の吸い込んだ埃と紅茶と汗とそれからほんの僅かな死の匂い、どれも熱を含んでいるデミウルゴスとしか言えない香り。眠気誘う高い体温が背にも回り息つくとともに緊張がほぐれ鼓動の速さを共有する、きつく抱き締められ彼の顔が見れず。囁く言葉に気持ちが急沸騰する

「‥‥‥‥‥はい」
覗き込み たっぷり時間を掛け熟れていく林檎の如く赤差す頬に齧り付きたい衝動を抑える。この世のどんな果実にも勝る甘く熟しているこのひとは気付いていない。その美しい魂が最も耀く堕落に葛藤して燃える瞬間ときこそ得も言えぬ美味であることを。溢れる唾液を悟らせず触れるだけのキスを紅い頬に添える

「有難うでは夜に。事務処理で少々遅くなってしまうので、夕食は済ませておきます」
付き合う以前 悪魔種の恩恵によりデミウルゴスは飲食睡眠と稀薄であった、が健康を重んずるナマエと過ごすにつれ必ず一日二食摂取して就業後には床に就く習慣が身に付く。自然とお互い暗黙のルールとなる、夕飯前には湯浴み済ませて同衾に備える。
淫靡な自身を想起して悩む彼女の、この表情が堪らない。一先ず満足した抱擁を解き テーブルに主菜皿を乗せる約束交わし合う。

「デミ」
一礼を捧げ踵を返そう背後から柔らかい衝撃が突く。腹に回る細腕に拘束され意図せず体が固まる

「寝てたらごめん‥‥」
意趣返しか背に張り付くナマエの反応が窺えず残念に思う、先に就寝なされそのまま朝陽を迎えることも何度かあった。それでも幸福に変わりなかった彼女の体温を感じる距離で傍に居られる拠り処として見初められた縁。

「気に病んでおられたのですか 全く構いませんよ、寝顔を見ながら夜を明かすのも起きた貴女は実に素直で可愛らしい」
「そっ、うですかー‥‥」
顔見られなくてよかった物凄く恥ずかしい。深夜に目が覚めて肌を重ね合うこともある。意識が朦朧と寝惚けてなにを口走ったか覚えていないときもあり、その夜 境に数日間、彼はすこぶる機嫌が良くなる。顔から火が出る

「好き」
これだけは常に伝えときたい。無理を強いらない、大事にしてくれるとわかるデミウルゴスが好き。

「お慕いしております」
本当に。可愛い恋人。言葉にし通じ合う 愛を実感する 穢さずにはいられない


ナザリック地下大墳墓より遠く西に離れているナマエ住まう本拠点。屋敷の二階にある自室とは別に、もう一部屋 別様個室が地下に設けてある。
夜半前の日を跨ごうとする時分に最下層地底湖に転移してデミウルゴスは、右の突き当たり、意識しなければ見落とす天井から夜光が僅かばかり射し込む、質素な木製ドア前に行き着く。
針が精確に時間を刻むナマエから賜った懐中時計でデミウルゴスは直通で地底湖へと転移可能にする。ナマエの臣下でも地下のこの部屋は入室を禁じられている、許可証として双笏水晶セプタークォーツ内蔵されし懐中時計を持つデミウルゴスにのみ、拠点の全領域通行出来る特権。
この魔法道具マジックアイテムを贈られる前。ナザリックは二度に渡りナマエを失いかけた。今思い出しても血が凍る。黒の皮手袋掌に乗る巧緻極めた懐中時計から微かに発せられる秒針進む音が、彼女の心音動いているかの錯覚を抱く。生きた心地がしなかった。あの身を引き裂かれる様な思いはもう二度と御免蒙る

ノックは必要ないと仰せつかわされても礼節尽くす。
"そう在れ"──至高の四十一人うちの災厄を冠する造物主から、この命創られた あの御方にも珠玉の宝物所有し得れた褒めてもらいたい。──実現しない幻。
三度扉叩き鋼鉄製のドア取手引き ひび割れたような口幅が広い唇が大きく吊り上がる。開いた先の暗闇、左側に灯る仄かな光源。分厚い眼鏡レンズ越しに眼窩に埋め込まれてある無数にカットされた宝石の瞳で見付ける

何故人目を忍ぶかの様 陽を避けて此処を建てられたのか。主人と等しき天上に座する彼の女神が地中なぞに潜み、余りにも手狭で貧相な。初めてこの部屋へ案内された時には胸中計り兼ねた。
デミウルゴスが足踏み入る最初の出入り口扉をくぐり、すぐにまた正面にドアがあり。その奥に休憩寝泊まりするベットと簡易シャワーブース付きバスルーム。
実際にはナマエのアイテム作成工房として作業没頭出来る個室になっている。工匠としても技巧に優れるデミウルゴスは室内を訪れた初回直ぐに理解した。全ての魔法属性系統が個々に封じ込めてあるデータクリスタル宝庫、作業机に向かいながら腕の届く範囲内に理路整然と配置されているありとあらゆる工具道具、山々と積み重ねた考案設計図,実験経過を書き記した記録文書。つい口から洩れてしまった 此処で作業してみたい、技術者としての創作衝動が焚附き恥ずかしげも無く、滑稽を極めた。無礼働いた自分を叱責せず。下賜された時計、本来の効用を説かれたあの日の感動──その様な陳腐な言では云い表し切れない、尊敬、畏れ、満ち足りた胸中。晴天の霹靂を今も痛切に想う。情熱尽きること無い彼女の温情がこの空間隙間無く溢れている

音を立てず扉を閉め か細い背をこちらに向けて作業机の小さなスペースに伏せて寝静まっている。細長く横幅が狭い、一人分しか進むのがやっとな通路。左右両端に設置してある棚には製作者ナマエが独自開発した魔法道具マジックアイテムのごく一部が並び置かれている。どれも工匠デミウルゴスの琴線に触れるものばかり、所狭しと品々が鎮座してある棚を素通り。どのような効用を発揮するのかアイテムの全てを議し合いたい知識欲に駆られる。それら高尚アイテムよりも。神経を全集中してたった一人に向けられる。部屋を入って豊潤な蜜が滴る果物か華を彷彿する甘美な香りが鼻腔に籠り、口端から唾液垂れそうなのを急ぎ飲み込む、爽やかな草緑に水に作物麦、陽の匂い、いづれも生を持している。彼女は香水を嗜んでいないにも拘わらず。情欲を惹起す芳しい香りが室内に充満している側付きの臣民配下は誰一人として気付いていなかった。奇跡である、何故 雄を誘う彼女自身も意識していない嗚呼本当に。安堵する
何処ぞ馬の骨かも知れない輩にこのひとが穢されずに済んで

きめ細かな刺繍白のローブ着込み、椅子に座ったまま昏々と眠りに落ちている。上棚から<永続光>コンティニュアル・ライト照らす 机散らばる工具類と手記にアインズの名が筆で形成す羊皮紙を視点に捉える

(アンデッドでも食物が──?宝物殿に足繁く通っていた‥‥これが理由‥)
無色透明双笏水晶セプタークォーツ手に取ろう腕を伸ばし突然前腕掴まれる

目が合った、互いに見開いて言葉に詰まる幾つも思いが湧き起こるも 逢いたかった。これに尽きる 眠りが浅く彼の眼鏡越しに透ける大粒の宝石を目に意識が明瞭に咄嗟に掴んだ手を放し求めるようデミウルゴスの首に両腕を絡めて皮手袋を嵌めたままでも体温高い掌が後髪に添えられる。顔を寄せ合い自ら触れる口づけから直ぐ性急さ孕んだ突き出てくる肉厚の長い舌を口奥まで迎える。

彼女の唾液を舐め採るとミント味、ほんの僅かな辛さマウスウォッシュが伝わる。そんなところにまでナマエの気遣いを察し胸熱くなると共に度数高いアルコールが胃に溜まる焼ける感覚が雄中心に直結する。先端は細く根本にかけて肉の厚みを増すデミウルゴスの爬虫類かの長い舌がずるりと侵入して未だ口付け技能拙い縮こまる舌に巻きつく、濡れた水音を立てざりざりとしている表面 味を感じる皮膚味蕾でゆっくりと唾液蜜が甘さ増していくナマエを堪能する。

「んっ‥‥ふっ‥んうぅっ!」
後髪と腰を強く引き寄せられ抱擁してくるデミウルゴスの平均体温高いのが更に熱くなるを服を布通し感じて舌を絡めとられその濡れた感触と熱を含む吐息に背筋がぞくぞく震え上顎の窪みや歯の裏側までちろちろと舐められてそこも性感帯になったのをナマエは仕込まれた。体が奥から熱く首に絡める腕の力が緩み長耳に触れて左、カフスピアスが外れてる。秘事に及ぶ晩にデミウルゴスが合図として外すようになった。ローブの裾内からさらさらした繊毛の感触が軟体動物か蛇のくねる動き膝裏を這い上がって顔を引こうにも背に回った筋肉質な腕にきつく拘束され、顎掴まれ ぬめる舌が侵入深くなりぐちゅぐちゅしゃぶりつかれる蹂躙に呼吸をも奪われてがくがくと震え痙攣する足が爪先から地面浮く。
「ッ〜〜〜、!ぅッ、!」
背に回した片腕のみ強健な筋力でナマエを抱き上げ、銀のプレートを外した悪魔種の尻尾。漆黒に輝く繊毛に覆われて矢尻を模す先端が、ぴくぴくと震える腿へ這いずりきゅっと太ももを締め付け一周して肉付き好い尻をつつく。他ナザリック守護者、主人であるアインズにも明かしていない未知の尻尾。人間を玩具と解する最上位悪魔から生まれた全身余すところ無くナマエと熱体温を貪り感じたい尋常ならざる異常性。粘着して離れないどす黒い執着心が牙を垣間見せる。触覚を解放した尾で腿の内側をなぞり秘裂を当て下着の布地に覚えがあった。淫欲に甘さを増すナマエの唾液蜜が更に美味になることを識るも前菜に相応しい甘味に占めた口を離し。酸素大きく吸い込み胸膨らませて甘い吐息を洩らすナマエの唇とが繋がる濃い白い糸を舌に乗せてふっくらする弾力のある薄い赤色、下唇を一舐めして触れ合う口付けをする。

「ぅ‥‥!はー‥‥はぁっ‥‥‥」
腰砕けて脱力するナマエを抱擁して地面と切り離したまま歩を進める。工房の照明がひとりでに消灯し、部屋を移動するナマエの生体反応で室内を照らす、棚置かれる通路を通り過ぎ、出入り口扉と真反対に寝室ベットがすぐあるもデミウルゴスは最初に入って来たドアに芳醇な香り立つ柔らかな体を押し付ける。

「綺麗ですナマエ他の何を差し置いても貴女より美しい方は存じ上げません」
天井から明かりが灯り健康的な澄んだ肌 芳しい砂糖菓子の様な丸み帯びた肢体。衣服肌蹴て肩が露わに喰らい付きたい衝動、我慢を金繰り捨てて滾り体温高まってきている自身との間にドア壁に挟み押さえ込んで首筋に歯を立てる。

「デミっぅう!あっい!んっんん!」
ぎりいと八重歯が深く食い込み 刻まれる歯型を滲む汗とをべろりと舐める。とくとく脈動する首筋をねっとり素手で撫でながら鎖骨に顔を埋め胸元へ降りてくる前に眼鏡を外して白い輝きアイテムボックスに転移させ普段冷静なデミウルゴスにあるまじき行儀欠いた指先を噛んで皮手袋も取り外す 日に焼けて浅黒い肌色の手、尖る爪の全てが肉際まで切り揃えている息を呑むナマエの腰を掴んで脇腹からゆっくり乳房に這って包み込む熱い素手。ひきつり栗立つ肌 脈の速まりをかんじる、秘裂を形確かめて下腹の間を尻尾が押し当たる。左腰ローブの結び目を荒く紐を引き前が開かれる

「──ああ‥‥‥」
素晴らし過ぎて溜息しか出ない。想像していたよりも遥かにそそる
「貴女の綺麗な肌が一層映える この色にしてよかった‥‥黒でもほら‥?此処が濡れて濃くなって‥感じてくれているのが分かります。色情が不慣れでも意を決して着用して下さったいつから?今朝?ナザリックへ訪れて私との再会を期待して 湯浴みされてからも支度を?私の為想ってどんな気持ちで肌に身につ」
口元にわななく手が添えられて止まる。普段凛と気高い御姿とは懸け離れた言葉を失い眦から瞳を潤ませる羞恥に悶え耳の端まで紅潮しまるで食べてくれと身を捧げる様。未だだもっと。喰らい尽くし足りない


なんて愛おしく美味しいひと




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