わいわいがやがや、と開始されたクリスマスパーティinスリザリン 毎年クリスマスパーティにはスリザリン寮生のOBも招待することになっており、スリザリン生もOBもお祭り事は好きなようで、日頃グリフィンドールには決して見せない笑い声や喧騒で賑わっていた
「ちょ、待ってよ!!私は賛成してない!!!!!!!」
宴も酣、大声が談話室に響き渡る
なんだなんだ、と声のする方に視線を向ければ女一人をぐるりと囲むように円を組む男5人 その異様とも言える張り詰めた空気に観客は息を飲む
「セブルス!こんな馬鹿げた試合、参加するの!?」
「ルシウスさんに馬鹿にされたままで引き下がれるか」
「馬鹿にされ腹を立て…セブルスにしては珍しい事だ 若い若い」
「勝ったら本当に"戴きますよ"?」
「レギュラス貴様しつこいぞ まぁ、勿論勝つのは私だが…飲み比べなんぞ楽勝だ」
「冗談は頭だけにしてください、リドル卿 景品は僕がグハッ!痛っ!!」
「ドラコ少しは私の立場も弁えなさい」
「では、"飲み比べ対決"!!はじめ!!!」
歓声と共に開始された"飲み比べ対決" 事の発端はルシウスの「クリスマスプレゼントには"ナマエのキス"が欲しい」という頭沸いたか?発言 セブルスとレギュラス、ドラコが激しく抵抗するもルシウスの口車に乗せられ参加、リドル卿はただ興味本位(ただの負けず嫌い)という理由で参加
「寮内で未成年に飲酒させるなんて最低よ!」
ナマエの悲痛な叫びは大人の権力と大量の酒と共に飲み込まれていった
***
宴も終わり、観客していた生徒は部屋に散った午前2時 熾烈な戦いも残すは2人
「いつまでもしつこいですよ、リドル卿」
「貴様もだ、未成年の癖に…セブルス」
レギュラス、ドラコは顔を床に突っ伏して潰れてしまい、ルシウスに至ってはトイレとよろしく状態だ セブルスとリドル卿は軽く4時間は飲み続けているが顔色は良好 まだ飲めるようだ
「セブルス、そんなにナマエが好きか?」
突然の質問にセブルスは口をつけていたゴブレットを落とす
「な!?」
リドル卿の顔は真剣そのもの 意を決めたようにセブルスもゴブレットを仰ぐ
「愛してます」
「セブ、る、す」
「そうか…」
ガンッ!!
痛そうな音を立てて床に突っ伏して寝てしまったリドル卿 無事な様子だったが限界だったようだ
「これで勝者は僕だな」
「セブルス!待っ、」
「待たない 何の為にここまでやったと思ってる」
お前の為だと、言い終わる前に重なった熱い唇
と、ガクリと揺れてナマエの膝上に落ちるセブルス
寝顔は至極、幸せで
Happy,Merry Christmas!!
(一時の安らぎと甘いキスをあなたに)