なまえちゃんが帰ってから一月がたった。
相変わらず旦那はうるさいし、給料は上がらないし、立場はおかんだし…ってこれ愚痴!


あの後、なまえちゃんが消えてすぐ、彼女が帰ったことを旦那に伝えた。
旦那は、

「お主は、なまえ殿と出会ってから、表情が柔らかくなったな。そのほうが、某は好きだでござる!」

お、れさまが?

…そうか、なまえちゃんが言ってたことは当たってるみたいだね。

「佐助、某は戦で腹がへったでござる!団子が食べたいでござる!」

「旦那は・・・まったく。了解しましたーっと!」

相変わらず、扱いは同じかいってね。



***


そんな一月たったある日のこと。

「佐助、某は団子が食べたいでござる!」

「旦那はまた…今から作ってくるから、それまで、鍛錬して待って「ぎゃあああああああ!!お、おち、落ちるうううううううう!!?」

どしん、と空から降ってきた少女。
下敷きになってるのは旦那で、あれ、この子見たことあるなって思ったら、

「…なまえちゃ、ん?」

「は、はい。なんかまた来ちゃったみたいですね。」

困ったように笑う彼女をみて、夢なのではと彼女の頬を抓る。

「…つかめる。」

「い、痛い痛い!え、これデジャヴ?こんなこと前にもあったような…って痛い痛い!!力入れすぎ!一般人と忍の力の差わかりますよね!?…あ!あああああ幸村ごめん!重かったよね?ごめんねえええ!!」

佐助の指から逃げ、必死になって幸村に謝る彼女をみて、思わず笑いが零れた。

「…っあははは!なまえちゃん必死すぎ!!そんなに旦那は柔じゃないから!」

「佐助…!」

佐助の人としての笑顔を初めて見たきがする。
私がいない間、どれくらい月日がたったのか知らないけど、佐助が笑ってて別れ際の私の言葉は荷にはなってなくて良かったとほっとして。

「、む、大丈夫でござ…!なまえ殿!?帰られたのではなかったのでござるか!」

「幸村!あ、あのね、それはね、」
私がここから去ってからここまでの経緯を簡単に説明した。
要は、前に死かけてこっちに来ていたが、今回は死んてここに来たらしい。(自分でも良く分からないんだからね!?)
植物状態からありえないスピードで回復し、退院の日に私は事故にあって死んだ。もちろん相手の信号無視だ。
死んだって分かったのは、轢かれてすぐ、私は霊体?になり第3者の視点で自分を見ていたから。そして、強い光に包まれ意識を失った。



「気がついたら空から落ちててねー。飛べるかな?とか思ったけど無理でしたー。」

「人は飛べませーん!」

「じゃあ、佐助は人じゃないの?飛べるんでしょ?」

意地悪く笑ってやる。ここに戻ってきたことがうれしくて、ついつい頬が緩んでしまいそうになるのを抑えながら。

「まったく…それでも、そんななまえちゃんが好きだよ。」

「!さ、佐助!私も好き!大好き!」

タックルかますように抱きついてやると、

「は、は、破廉恥でござるうううううううううう!!」

なんて、幸村が顔を真っ赤にして叫んでいて、ああ、これからまたこの日常に戻れるんだと考えると、やっぱり頬が緩んでしまっていて、そんな私達をおばあちゃんが見守ってくれていたのはまた、別のお話。



ただいま!
(8日目:やっぱりここが落ち着きます。)

100910
……………………
完結いたしました!
ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます!



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