私の個人的な買い物は終わったので、彼らが待っているであろう衣料品売場に向かう。 すると、案の定服は選び終わっていて、すぐ近くのベンチに座っていた。 「ごめん、待たせたかな?」 「いや、さっき終わったところだ」 そっか、なら良いんだけど。次は寝巻用の着物を買いに行かなきゃか 「次は、着物を買いに行きます。着物の方が楽だろうから、一人2着分くらい買ってもらいます。さっきと同じように、留守組の分買ってね。みんなの方が目利きが良いだろうから、ここは任せます。私は、日用品を買ってくるので、選び終わったらまた待ってて下さい」 「着物まで買ってくれるのは助かるんだが、その、お金とか大丈夫なのか?」 「金銭的な面は気にしなくていいの!面倒見るって言ったからには、不自由のないような生活をしてほしい、って勝手に私が言ってるだけだから、ね。だからあなたたちは、私にお世話されててください」 少しだけ空気が固まる。 …あれ、私今変なこと言ったかな。いやだって、いつかはみんな帰ってしまうんだよ。まあ、いつ帰るのかはわからないけど、精一杯のことはさせて下さいって事です 「じゃあ、ここはよろしく!」 そうとだけ言い残し、その場から逃げるように日用品売り場(もとい100均)に向かった。そこでコップ、湯飲み、食器、箸、タオル、歯ブラシを私の個人的なイメージカラーで購入。…七色以上あったことには驚かされた。 だいたいの日用品は手に入ったので、早歩きで彼らの元へ向かう。また待たせてたら悪いしね 「選び終わった?」 「ああ、こんなもんでいいのか?」 「うん、おっけー。そしたら、その着物の入ってるカゴと衣料品が入ってるカゴ下さい。お会計してくる」 「おっけーじゃねぇ、OKだhoney。会計には俺らもついていっていいのか?」 誰がはにーだよおい。私は蜂蜜になった覚えはないよ 「あー、じゃあついてきてもらえる?荷物も…じゃない、そのまま食品買いに行くからね」 荷物持ちって言いたかったのは秘密で。いや、言いかけた時点でアウトか 「お会計は2万2700円になります」 支払いは、現金だと面倒なのでいつもどおりにカードを使う。 会計のお姉さんはニコニコしながら、浴衣を畳んでいくが、14目着となるとさすがにつかれきった顔をしていた。ありがとうございましたー、の声を聞きその場を立ち去る。 さて、次はお待ちかねの食品売り場です。 「ここが、食品売り場です。野菜、肉、魚、甘味などいろいろ買えます」 「oh…」 「まずは、野菜から見ていくので、小十郎さんよろしくお願いします」 野菜作っていた人なので、野菜には詳しいだろうと任せた。 この野菜はなんだ、とかすぐ聞いてくるけどうっとおしいとか思ってないからねきっと! その後、順調に野菜選びが終わり、鶏肉(戦国時代じゃ、牛とか食べなかったんだって。びっくり!)も買う。忘れちゃいけない留守番組に甘味やスナック菓子を買って帰る。 「なまえ、我がその荷物を持ってやらんこともない」 え?と思ったときには、私の手にあった買物袋が元就の手に渡っていた。 「毛利てめっ!抜け駆けすんな!」 あっ、と思ったときには、私の手にあった衣料品の袋が政宗の手に渡っていた。 「え、あれ、いいの?私持つよ!大丈夫だよ、女だからってなめないでよ」 「Don't worry 俺たちだって、世話になる身なんだ。これぐらいはしねえとな」 「…ふん、こやつと同じ意見ぞ」 「政宗、元就…」 そういう風に言ってくれるとは思わなかった。俺は武将だ偉いんだなんだ、って言って私に全部任せるつもりなんだろうと思ってた。でも、違かった。少なくとも政宗たちはそんな人じゃない 「ありがとう」 できるだけの笑顔でいう。史実上だけじゃ分からないことだってあるんだ 「さて!みんな待ってることだし、さっさと帰ろうか!」 少しだけ (分かったことがある) 話をして見えるもの 110221 直し:111230 - 8 - |