こんなはずじゃ、なかった。

雲一つない日曜日の午後、洗濯物を干して、最近できた大型ショッピングモールに行く予定

だった。



「ねえ、あんた誰?」


出かける前に紅茶を飲んで一息ついていたときだった。
ガタンッとかドカッとか何か落ちてきた音がしたと思ったら、首に人の腕が回っていて、取り抑えられていた。そして私の首に刃物を食い込ませた。

「あんた誰?俺様達をここに集めてどうするつもり?」

「……っ、!」

「早く答えなよ。じゃないと、首がとぶかも」

なんなんだこの迷彩。こっちが何か言わない限り、離してくれないつもりらしい。こっちは恐怖でいっぱいいっぱいなのに。

「ねぇ、まだ何も言わないつもりなの?」

「…あ、の!…っその刃物、退かして、頂けませんか、…!」

「無理だね」

精一杯勇気を振り絞って言ったのにこれか

「どこだかわからない土地に、敵対している武将達を集めてどうするわけ?」

は…?武将?
なんだなんだ、今の泥棒は戦国ブームなのか。
しかも達って、集団で泥棒や「佐助!女子から手を退けぬか!」

…増えた。
なんなんだ、全く。

「佐助!退けぬか!」

「はぁ、分かりましたよ。…あんた、下手に動くなよ。今度こそ首がとぶかもね」

言ってることが目茶苦茶だ
まあ、手を退かしてくれたので良しとする。
すると、ぞろぞろと人が入ってきた。青い人達、黄色い人、紫の人、緑の人。
これにはさすがに顔が引き攣る。居すぎじゃないか。しかも、なんてカラフルなんだ。

「で、ここはどこで、あんたは誰なんだ。俺様達をここに集めた理由は?」

「私はみょうじなまえと言います。ここは私の家です。集めた理由って、あなたたち泥棒じゃないんですか?あなたたちこそ誰なんですか」

一息で言いきった。知らないんだってば。

「そ、某は物取りなどではっ…!」

「泥棒じゃない?じゃあ、誰なんですか!名乗れないような卑しい人なんです、か…っ!…ひぁ、!」

「てめぇ、いい加減にしろ…!!」

オールバックでいかにもヤのつく職業をしてそうな恐持ての人に刀向けられた。え、銃刀法…

「止めろ、小十郎。こんな状態じゃ話が先に進まねぇ」

「ですが、政宗様…」

「良いって言ってんだ。Hey、girl状況を説明してくれ」



出会いは、
(偶然?必然?)

私の方が状況を知りたいのに!




110211
直し:111209

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