short | ナノ


最高のbirth dayを
※オリキャラが出張ってます、そして捏造多め。




―――2月13日。つまりは、バレンタイン前日。
そして、私の想い人である、よしたか―森山由孝、の誕生日。
彼の日常を知っているものなら、皆彼のことを笑うか、哀れむのだろう。
誕生日まで残念なんだな、と。

現に、クラスでは笑いが絶えない。
…ほら、また1人。
「んーと、もりりーん!はいこれ。ちょっと早めのバレンタイン兼誕生日ってことでー!なんと、私の手作りチョコだーっww」
もりりんなんて呼ぶあの子は、男女に関係なく人気者な、二風谷明さん。
…ちなみに、愛称はにぶたんだとか、はるちゃんだとか、たっくさんある。
まぁ、そんなことはどうでもよくて。

「あー、でも、本命とかじゃないからねー?私には、侑依っていう彼氏いるもん。森山くんにあげたのは、ちゃんと美味しいかの確認とかの意味もあるんだよねー、なんてねw」
やっぱ、な?
―…ふっ、森山カワイソーww
―そwれwなw
―お前ら、貰えないからって笑うなよ!
―いや、お前も貰えないからな?
―そういうお前だって貰えねぇよ!
―…うっせ、知ってるわ、そんなの。
―てか、森山くーん、はるちゃんに答えてあげて―w
―そーだ、そーだ!じゃないとはるが困っちゃうからw
―だねー!ね?由孝くん?

…侑依っていうのは、浅羽侑依くんのこと。彼は、可愛い系男子。
浅羽くんと二風谷さんはお似合いだ。
っと、また脱線したな…。
ん?
「ひどっ!?…ていうか、え、なに?付き合ってたの?は?」
「あれ、言ってなかったっけ?いや、知ってると思ってたんだけどw」
「聞いてないんだけど…ハッ、もしかして知らないのって俺だけ!?」
「えー、侑依言ってないのか…同じバスケ部なのにー!」
よしたか、大丈夫だ、私も聞いてない。
それにしても、はるもゆいもひどいぞ?
…あ、言い忘れてたな。
私たちは幼馴染みなんだ。
よしたかにはるとゆい、そして私。
まぁ、それは置いとくとして。
え?
「…なら、ゆまー!もしかして、ゆまも知らなかったー?」
「あ、ああ、知らなかった。はるおめでと」
「そかー、ありがとーっ!ゆま大好きー!」
「ん?私も大好きだぞ、はる」
ほんと、はるは可愛いな。
「え、侑麻も聞いてなかったのか。あー、よかったー…」
…へぇ。最後のは今は、聞かなかったことにしといて後で、だな。



―――――部活後。
…あぁ、部活も終わったことだし、声掛けるか。
「よしたかー…今日は2人で帰るぞ」
「え?侑依と明は?」
「ん、久しぶりに2人で帰りたいんだって」
「あー…じゃ、俺等は俺等で帰るか。ちょっと待ってて」
「りょーかい」

「笠松ー!ごめん。侑麻と帰るから!」
「霧宮?ああ、わかった。じゃあ、明日な」
…は。いや、なんでもない。



―――――帰路。
「…よしたか、クラスの中でのあの発言、どういうつもりだったんだ?」
「げ。聞こえてたのか、別にこれといった理由はないんだけどさ…なんとなくだな」
「ふーん…そうか。だからといってなにかある訳でもないんだが」
「…え、まぁいいか。それで、どうしたんだ?侑麻から誘ってくることなんて普段はないだろ?」
「だな…本題に入るか」
「お、おぉ」
「よしたか、プレゼントだ」
「は。あ、あぁ、誕生日のか、「いや違う」えっ!?」
「それもあるんだがな、これは別だ、明日は渡せないからな」
「なんかあr…って例のあれか」
「ああ。だから、少し早いが今日渡す」
「じゃ、じゃあ、誕生日の方は…」
「それなんだがな…その、あれだ」
「いや、あれって言われても、わかんないよ!?」
「なんでだ、言わせるな。よしたかの方から言え」
「ついに命令形!?だから、わかんないから…」
「…はぁ、仕方ない。言ってあげようか」
「うわぁ…相変わらず上からなんだ…」

「…好きだ、よしたか。私がプレゼント、なんてのは駄目か?」

18歳の君に、
(ちょ…え)
(ふっ…気付いてなかったのか?)
(う、うん……俺も好きだよ。侑麻)
(いいのか?)
(侑麻がいいんだよ。ありがとう)

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