※セフレ設定、ちゅー注意








夏休みの終わりは小学生よりもちょっとだけ遅く、真田のおかげで終わった宿題を片付けるという作業もない。
部活が休みになれば暇をもて余すしかなかった。



午後からふらりとやってきた仁王の真ん丸くなる背中を見る。
ふらりと家にきた仁王はまるで猫みたい。
クーラーのきいた部屋はお気に入りらしく、機嫌がいい。
ベッドの上から眺める。
ほっせ。見るからに弱そうな、細い腰に腕を回して引き寄せる。
こてん、と仁王がベッドの上に転がった。

「なんじゃ」
「ヤろ」

ぶわりと広がった仁王の髪をシーツから離してやるように手でとく。
ぱちり、ひとつ瞬きをして、

「いやじゃ」

思いっきり断られた。
ええー、そりゃないんじゃね?

「なんでだよ」
「ヲトメの日」

きゃっ、なんて言ってのけるものだからチョップをひとつ。
きっと、原因は午前中の予定だったんだろうな、と想像をする。

「今日はパス」

ごめんな、そう言うと触れるだけのキスをする。

丸井にしかせんよ。

誰彼構わず使う言葉かもしれないけれど、他に仁王とこうやって付き合ってるやつらと面識がないもんだから、確かめようがない。
素直に喜んで受け取っておこう。

もう一回、とねだると、躊躇するコトなく仁王は唇を重ねてくる。
その瞬間を逃さないように、頭を片手で固定してやった。
ぱっ、と驚愕から開く目を見ながら、薄い唇を割る。
間抜けに開いた歯と歯の隙間を縫って、舌を絡めとる。
ぴちゃぴちゃと、厭らしく水音。
目を開きながらのキスはどうやらあまり経験がないらしく、病的に白い肌に赤が映えた。

長く長くキスをして、ようやく唇を離す。
部屋の明かりを反射させる線がぷちり、と切れた。
荒い息の仁王にもう一度、ヤろ、と声をかける。
ヲトメの日だからいやじゃ、と断られる。
ふい、とそっぽを向いた仁王の項に真新しい鬱血痕を発見。
あー、それって、前に言ってた項にキスマークをつけるのが好きな大学生じゃね。














セフレ設定、緩く絡む丸仁
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