※まさはるくん(猫幼児化)シリーズ
夏は暑い。
寒いのも苦手だけれど、暑いのも苦手だと言っていたのは、本当らしい。
「(のびてる)」
「(のびてるッスね)」
「(のびてますね)」
来たいと言って聞かないから連れてきた部活。
終わるまで待っていてくださいと言って、飲み物や食べ物が入った鞄を渡して数時間。
部室に戻ってみると彼はおらず、心配になってその場にいた丸井くんと切原くんと一緒に捜索活動をした結果。
部室の裏の日影で昼寝をする彼を見つけた。
耳だけがぴくりと動いたけれど、起きる気配はなし。
それよりも、
「(猫ってこんなにのびるんスか)」
切原くんの疑問はその通り。
冬には真ん丸に丸まっていたちんまりした姿ではなく、できる限り表面積を広げるように熟睡していた。
服の裾が捲れて、少しお腹が見えている。
壁が冷たいのだろうか。
ペッタリと体を這わせている姿を見て少し笑ってしまう。
どうやら丸井くんや切原くんも同じらしく、3人で少しの間仁王くん観察をした。
(「ん…?ぴ、よっ?!な、なんじゃ!」「いえ、別に」「なんでもねぇよ」「よく寝てたなーお前」)
猫の伸縮性にきゅんきゅん。