「色白」
「てめぇに言われたくねぇ」

詰めろと要求だけして亜久津の隣に押し入った。
ぎりぎりで日陰に入ったからか、無理矢理くっつけた体育座りの膝が痛かった。

銀色の髪だった。
金色の目だった。
白い肌だった。

「日にあたったら黒くなるんか」
「ならねぇ」

病的に真っ白なのは夜中しか出歩かないからだと思っていたけれど違うらしい。
残念ながら昼間に動くのに真っ白な俺が屋上にくると、大体亜久津がいるからだ。

「日にあたったら、痛くなるんじゃ」
「そーかよ」

赤くなって、ひりひりして。
そんな夏は嫌いだったけれど、実は、

「寒いの嫌いなんじゃ」

寒いのも嫌い。
冷たい飯なんて旨くないから昼御飯を抜くと気づく度に色んなヤツに怒られた。

「じゃから、亜久津があっためてー」

横から抱きついてみれば、なぁんだ。
コイツの体温をさして高くなかった。













仁王くんと亜久津は少し似ていると思うのです。


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