※まさはるくんシリーズ






いやぁ、練習が厳しいって訳じゃないんだけど?
英語の補習のせいで部活始めるのが遅くなるのに、内容は変わらないから?
こう、眠くなっちゃっても仕方ないよな。
うんうん、仕方ない仕方ない。
あ、でもこれって不可抗力だから!
部長たちがコートに出てる間に部室のベンチに座ったらこうー…。
気持ちよーく眠りに落ちた訳だ。



モソモソ、
んんっ?
ふと夢から引き戻される。
モソモソ、
なんだか、頭の方でモソモソと何かが動くから目を開けた。
そこには、


「 … 」

「…」


でっかい目を見開いてこっちを見る銀色の猫耳小僧。
フリーズしてしまったように動かないのを見て、何故か俺も固まった。

ぱちりぱちり、

きっとコイツが触ってたに違いない。
離れたばかりの手、ちっさい。


「…」

「…お前、誰?」

「 やぁあぎゅぅう!」

「あっ、え、おい!」


ものすごい速さで逃げていった先を見上げてみれば、


「げっ、柳生先輩…」

「切原くん、サボるのはやめたまえ」


かちゃりとメガネをあげた柳生先輩。
やっべー、寝てたのが部長たちにばれたら…ひぃ!


「やーぎゅっ!やーぎゅっ!」


頭を抱えていると、さっきの猫耳が必死でこっちを指差してるのが見えた。


「なんですか?仁王くん」

「わ、わか めがうごいとるぜよ…!」

「誰がわかめだぁあああ!」




…すっ飛んできた副部長にぶん殴られて、気分はすっかりブルーです。


(「おいわかめ!おさかな、はやくよこしんしゃい!」「魚なんて持ってないって」「ウソじゃあ!かくしとるのは知っとるぜよっ」「はぁ?」「にも!」)
















わかめってかイソギンチャクじゃないのか。


×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -