※下品、モロ語




ぞわり、せっかく気持ちよく寝ていたのに。
こそばゆさからくる鳥肌で目が覚めた。
うわ、鳥の巣、

「おい、おい起きんしゃい」
「…んん〜、」

鳥の巣もとい、モサモサな髪の持ち主が頭を左右に振るからまた鳥肌が立った。
…着ていたTシャツを捲りあげてまで、そんなに俺の胸が愛おしいんか。おぱーい…。
デカい体を力いっぱい縮めて頭を擦り寄せている千歳は滑稽か。
いや、千歳よりもこそばゆさで身悶える俺の方が滑稽。
あーもう耐えられん。

「起きろ」
「いでっ」

チョップをかましてようやくのそりとその体を持ち上げた。
おはよーさん、へらりと笑った上には、まぁ、いつも以上の鳥の巣ですヨ、千歳クン。

「まだ6時とね?」
「誰かさんが俺を起こすのが悪い」

首元まで上がってしまったTシャツを引き下ろすと、何故だか分からないと言う顔をされた。
無意識か。

「お前の頭はくすぐったくて嫌じゃ」
「なん?」
「いっつも勝手にTシャツ捲りよって」

ぽりぽりぽりぽり、
千歳が頭を掻いている様子をじっと見つめた。
しばらくすると、ぽん、と手が打たれた。お前は一休さんか。

「朝?」
「朝」
「いつも仁王が叩き起こす前?」
「前、」
「ははーん、」

ドヤ顔を晒しつつ、なるほどなるほど、なんて。
全く持って「なるほど」じゃない。
若干腹が立ったから、鳥の巣を一部分引っ張ってやった。(あいたたたた、 教えろ。)

「おい、ちと、」

がばり、とTシャツを捲られた。
もう一度言おう。
 ま く ら れ た 。
とうとう頭が可笑しくなったか。
にこにこと笑う千歳をどこの病院に連れて行ったらいいか、誰か教えて。

「仁王のおっぱいは、」

「俺のフェイバリットプレイスやけんね!」

ばかやろう、また鳥肌。


(「こそばゆい!やめんか!」「あぁー!」)






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