※下品、(微)えろ、ほぼモブ×仁王
アツイ息を吐き出しながらベッドに沈む。
さっきまで散々俺の上で腰を振っていた男はもういない。
薄情なヤツじゃのぅ。
顔の真横にぐしゃりと置かれた諭吉さんを透かす。
コンニチハ、2人の諭吉サン。
諭吉さんは別に俺に笑いかけてはくれなかった。
嗚呼、そうだな。
どうせなら諭吉さんじゃないヤツに笑って欲しいかも。
シャッ、と隣のベッドのカーテンが開く音がした。
なるたる勇者か。
保健医もいない、ましてやこの密閉空間に漂う嫌ぁな臭いが分からないはずがないのに。
濃い臭いを思い出して声を出さずに、おぇとえづいた。
いくら貯めたら手に入るんか。
いくら白くなれば手に入るんか。
ぶちまけられた白を絡ませたはずの指はなんだか汚れているような気がした。
シャッと今度はこちらのベッドのカーテンが開いた。
「よぉ、真田」
「に、」
汚れた指を舐める。
まずかった。