※下品、モロ語




あーあー、俺は男です。
でも男が好きです。
あ、なんだか語弊があるが、まぁいいか。

「ねー、雅治ぅ!」

調理実習の帰り道だと言うC組の女子に捕まりました。
ぱふぱふ、ぎゅうぎゅう。
抱きつかれた腕に柔らかいものを感じて、見れば。
雅治のえっち〜!なぁんて言いながら楽しそうにその子は駆けていきました。
俺、何もしてない。

「柳生くぅん!」

さっき聞いたのと同じような声に顔を上げれば、おや紳士サマ。
ぱふぱふ、ぎゅうぎゅう。
うん、端から見てもそりゃあ誘ってるってもんだろう。
あるもの全て使って魅せろってか、こりゃたまげた。
しかしまぁ、おっぱい、ねぇ。
両手を自分の胸に当ててみた。
いや、あるわけがないって知っとるけどな。

「…仁王くん、一体何馬鹿なコトをなさっているのですか」
「おぉ柳生」

いや、おっぱいがな。
そう呟けば、言葉を慎みたまえ、なんて怒られた。けちんぼ。
ぱふぱふ、ぎゅうぎゅう。
どうやら男ってヤツはその『ぱふぱふ、ぎゅうぎゅう』に弱いらしい。弱いらしい。

「のぅ、」
「はい?」

お世話を言ってもあるとは言えない胸。
膨らむはずもない胸。
ううん、こんなんじゃ、

「おっぱいはあった方がええんかのぅ」

柳生をクラクラさせられんだろうか。

あーあー、俺は男です。
でも貧乳の寂しさが分かりました。


(「馬鹿なコト言うのはやめたまえ」「まさか柳生お前、貧乳好きじゃ、」「やめたまえ」)





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