あーあ、泣いた顔も嫌いじゃない。
なんつーの、むしろ興奮するっていうか、なんていうか。
「ごめ、ごめんな、さい…!」
えぐえぐ泣きながら謝ってくる先輩はこりゃ滑稽。
「ねぇ、分かってんの?」
「ひ、う…!」
さらっさらな銀色の髪を鷲掴んで顔を上げさせれば、さらに醜い顔をして泣いた。
涙でぐっしゃぐしゃな顔、張り付いた髪、真っ赤な目元。
あ、なんだ、それも可愛いじゃん。
「あんたは、」
怯えきったその金色の目も、なかなか
「一体誰のもの?」
そそる。
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