※まさはるくんシリーズ


昼寝からふと目が覚めると、

「やーぎゅ…?」

目の前をやぎゅーが通り過ぎていくところだった。
俺が寝てるからって!
きっとおいしいものを買いに行くにちがいない。
あうー、お魚が食べたいのぅ!
ちいさくなったやぎゅーを追いかけた。



「やぎゅーっ、やぎゅーー!」

なんじゃ、今日のやぎゅーは意地悪なり。
いっくら俺が呼んだって振りむきゃしない。むっかー!
精一杯走って、やぎゅーの足に飛びついた。

「俺が呼んどるんじゃから止まりんしゃい、やー、ぎゅ…?」

あれ、俺はやぎゅーにくっついたはずなのに。

「…お前は一体、どこの猫だ?」
「や、やぎゅーじゃないんか…?」

やぎゅーそっくりのメガネをかけた知らない人。
や、やぎゅーはどこじゃ。

「柳生?お前は柳生のところの猫なのか」

いくら周りを見渡してもやぎゅーがおらん。
やぎゅーが、やぎゅーが…!

「変身しよった…!」

あう、俺のお魚が…。
なんだか心持ちさびしくなったら、

「何故泣く…」
「ぷ、ぷり…!」

泣けてきちまった。
よくよく見れば、一体ここはどこじゃ。
やぎゅーのそっくりさんのせいで迷子じゃ…!

「ほんもんのやぎゅーを返せぇえ!」

引っ付いた足をひっぱたく。
迷子は嫌じゃあ…!


(「おや、手塚くん。と、仁王くん?」「すまない柳生、間違えて付いてきてしまったようだ」「こちらこそすみません。ところで仁王くんは何を食べていらっしゃるのですか」「うぐっ、やぎゅーのそっくりさんが、買ってくれたなり!」「魚が食べたいと言ったからな」「…。仁王くん!」「ぷりっ!やぎゅーが怒った…!」)




恐ろしく駄文。


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