※特殊設定、プロローグにもなってません続き









「もうヘバったのかよ」
「っは、バケモノ級なんスよ、アンタらが…」

ぜぇぜぇと息をしながらコートに転がる。あー空青い。
息こそ切れてはいるが平然とボールを弄る姿にげっそり。

憧れで、壁で、ライバルで。

青峰っちはそんな存在。
いきなり寝転んだせいか、心臓がバクバクする。
火神っちと何か話してる姿を見ながら、もう絶対負けねーと改めて思う。
負けっぱなしなんてカッコ悪すぎでしょ。
いつまでも寝転んでいられない。

体が重い。どんだけ体力バカなんだ、アイツら。
よいしょ、

「黄瀬?!」

火神っちの慌てた声と一緒に体を打ち付けた痛み。あれ…?
わらわらと集まってくるみんなはオレを見下ろしている。
腕を支えに立ち上がろうとしたはずなのに、どうしてだか未だにコートに転がったままらしい。

「大丈夫か?! 」

大丈夫ッス、そう言おうとした喉から音はでなかった。
それどころか、急激に喉が乾いて張り付くようにアツイ。
じわじわ広がっていくその熱に体が悲鳴をあげているように痙攣している。

オカシイ。なんかオカシイ、

それだけは分かった。
だけど、あとのコトは何も分からない。



頭がボーッとして、耳がキーンとして、視界がぐらぐらして。
口をぱくぱくさせて冷たい空気を取り込もうとしたけれどダメ。
体調が悪くなるようなコトした記憶はない。
こんなに一気に症状が出る病気なんてあるんだろうか。
ぐらぐらして、訳がわからなくなってくる。
とにかくこの熱から解放されたくて覗き込んだ皆に向かって手を伸ばす。
ディテイルまでは分からない。
それでも、青峰っちの手に指先が触れたのだけは理解できた。
その瞬間に指先から電気が走るみたいな衝撃に襲われて、オレは気絶した。









ホモ要素が薄いです。

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