「四回戦目の説明をするぞー」
「審査員は青峰っちッス」


青峰と呼ばれた青い人は、目をキラリと輝かせ、言った。


「水着審査だ」


お察しの通りわたしの胸は大きくない。ボンッキュッボンッとは程遠いところに居る。体操着に着替えたときに桃井さんのことを見ているわけだから、誰よりもわたしが一番、自分の負けを分かっている。桃井さんはフフンと笑い、わたしを見下した。この人が友達居ない理由もなんとなくわかる。わたしとは違う理由で友達がいないんだろうなぁ。



***




なぜか水着が数着用意されていて、そこから選んで着るようだ。わたしはビキニではない無難な水着を、桃井さんは布の面積が限りなく少ない水着を選んだ。鏡に写った自分の姿を見て、ああ、負けたな、と思う。




そして、あたりまえだけど負けました。それはもうサックリと。赤司くんだけが「桃井の水着ははしたない」と言ってわたしに票を投じてくれたけど、他の男子諸君は全員桃井さんに投票した。赤司くんのそれは優しさではないのだろうけど、わたしの慰めには十分だった。


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