部長の住んでいるマンションはすごく広い。賃貸ではなく、買ったのだと聞いた。株でひと儲けしたから、だそうだ。

シャワーをお借りし、服まで借りてしまった。わたしが着ていた服は、乾燥器の中。


「チャイティどうぞ。体が温まるよ」
「すみません」
「いや」


さっき気づいたんだけど、部長はスーツを着ている。どうやら休日だというのに仕事に出ていたようだ。仕事ができる人だから、休日出勤なんてしなくても仕事済んでそうなのに・・・。


「住むところがなくなったって、どうしたんだ?」
「あ、えーっと、彼氏と同棲してたんですけど、別れちゃって」
「・・・」
「お金も、行くアテもなくて」


部長は「そう」と一言だけ言うと、顎に手を当てて考え込んだ(ように見えた)


「ここに住む?」
「は!?」
「いやならいいよ」



そして、

・部屋が余っているからそこを貸す
・食費と賃貸料込みで一日2000円
・あくまでもわたしが住むところを見つけるまで(早急に見つけること)
・この生活が終わるまで人を家に呼ばない


という条件の下、部長のマンションに住ませてもらうことが決まったのだ。(ありがとう部長・・・!あなたはわたしの救世主だ・・・!)

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テーマ「人外ファンタジー」
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