「なんか色々あった一日だったね」
「う、すみません」
「謝らなくていいよ」


家に着いて、わたしはすぐにシャワーを浴びさせてもらった。帰ってきてから気づいたことだけど、部長はスーツのままだ。残業を抜け出してきたらしい。(申し訳ない・・・)

二人ともサッパリして、リビングのテーブルに向かい合わせで座る。この間までは当たり前だったのに、なんだか懐かしく感じてしまった。



「話を整理するよ」
「はい」
「君はまず勘違いをしていた」
「・・・はい」
「俺に彼女はいない」
「はい」
「木村は、彼氏は?」
「いないですけど」
「最近帰りが遅かったじゃないか」
「それは、その、飲み会で」
「それだけ?」
「はい(飲み会と言うよりは合コンだったけど)」
「俺の好きな人は君だ」
「え、はい」
「どうなの、」
「なにがです?」
「君の好きな人、だ」


わたしてっきり伝えた気でいたんだけど、伝えてなかったらしい。


「わたしも、部長が大好きです!」





・・・




「あの、ぶちょう」
「なに」
「怖いんで、その、一緒に寝ていいですか」
「しょうがないな」


なんて言ってるけど、嬉しそうですよ、部長。

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