「おはよう花宮。今日のパンツ何色?」


変態 が あらわれた!
[>たたかう
 にげる
 まほう
 アイテム


いや無視だろ。常識的に考えて。


俺の前の席の内田は体ごと振り返って俺に何かを言ってくる。こいつは変態だ。パンツの色を聞かれるのはいつものことで、俺のジャージの匂いをかいだり俺のタオルをパクったりする変態だ。付き合っているわけではない。内田がこんなやつだとは知らなかった。席替え初日、なぜか俺は内田にロックオンされ、その日から変態攻撃を受けている。

内田の変態攻撃は俺に対してだけで、他のクラスメイトにはパンツの色を聞いたりとかその他変態行動はとっていない。しかし内田という人間は変態な上に変な人間なのである。恥ずかしがらずに普通に喋る声の大きさで俺にパンツの色を聞くもんだから、クラスメイトも内田のことは変態だと認識している。普通の同級生くらいの女子って言うのはそういうの恥ずかしがったりするんじゃねぇのか・・・。


「挨拶したのに無視しないでよ」
「ハヨ」
「声ちっさ!」


はじめの頃は「はぁ?」とか「うぜぇ」とか「話しかけんなバァカ」とか答えていたが答えることにより内田がどんどん調子に乗って行くことに気がついたから無視をすることに決めた。それでも内田は気にすることなく毎朝俺のパンツの色を聞いてくる。本当に馬鹿だろ。

ケラケラと笑う内田。本当、何考えてんだこいつ。こいつの考えてることがひとつもわからない。







「おはよー花宮。今日のぱ・・・」
「(無視無視)」
「違った。そうじゃなかった」
「? なんだよ」
「花宮。誕生日おめでとう」
「は、なんで 知って」


って無視するつもりがなに返事してんだ俺。内田はなぜかきょとんとした顔をして俺のことを見てくる。口を開けば俺のパンツの色ばかりを聞いてくるのに、今日は一体どうしたって言うんだ。何が起きたって言うんだ。明日雪でも降るのか?冬だから雪が降ってもおかしくはないか。


「なんでってそりゃ、花宮のことが好きだからだよ」
「!!!! バッカ、お前」
「えーひどい」
「・・・ホント、馬鹿」
「酷いなぁ」


へらへら笑ってる場合かよ。

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