冷たく淹れていた紅茶が、いつの間にか温かい紅茶に変わっていた。季節の移ろいの早さに驚くとともに、この女がどんどんこの世界に馴染んでいくことが分かって、嬉しいんだか、嬉しくないんだか。ふぅと紅茶を冷ますために息をつく。女は俺が紅茶を飲むまで待っていてカップに手をつけたまま口に運ぼうとしない。ズ、と音を立てて一口紅茶を口に含む。


「・・・なんで飲まない」
「えっと、リヴァイさんが飲んでから飲もうかなって」
「お前、猫舌だろ」


俺が言うと女は肩をビクつかせて目を泳がした。そんなの、猫舌ですって言ってるようなもんだ。


「そそそんなことないですよ!」
「別にいいじゃねぇか、猫舌くらい」
「・・・そうです、けど」
「飲めよ。飲みごろだぞ」
「熱くないですか」
「平気だ」
「では」


女はやっとカップに口をつけて飲む。


「あちっ!リヴァイさん熱いじゃないですか!嘘付き!」
「嘘はついてない。平気だと言っただけだ」
「ひどい!!!」
「俺は平気だからお前も平気だろうの平気だ」
「リヴァイさんの意地悪!!!!」
「それだけ喋れたらベロ火傷したとか関係ないだろ」

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