「あ・・・」


アミは家へ戻ってしまった。強くなるってそう言ったアミはつい先日のアミで。そりゃそうだ。数日で強くなれるわけはない。焦るな。三カ月、休みをもらったんだ。だからその期間目一杯使えばいい。さて、これからどうしようか。一家で移住したから、俺が住んでた家は更地になっているだろう。・・・どこに寝泊まりしようか。送ってくれた部下はもう返しちゃったし。あー、でもボンゴレの日本支部には頼りたくない。ビジネスホテル・・・んー、アパート借りる・・・俺料理できないんだった。ここはホテルかな。護衛も付けないでどこかに泊るなんて久々だ。ちょっとウキウキしてきた。
ビジネスホテルについて、鞄を床に下ろし、ベットに寝転がった。今アミは何をしているのかな。デートに誘ってもいいのかな。携帯を開き、アドレス帳からアミの名前を探した。











「どうしよう・・・」


突き飛ばすまではいかないけど、突き放してしまった。もう愛想尽かされちゃったかもしれない。でもこんな状態じゃ綱吉のそばにいたってまた逃げ出すに決まってる。強くならなくちゃ。突き放したこと、謝った方がいいかな。携帯をパカッと開き、綱吉の携帯に電話をかけようかどうしようか悩んだ。もう嫌われたかもしれない。そしたら電話したって無意味なんじゃないの?でも嫌われたと決まったわけじゃないし・・・。あーどうしよう!とか考えてたら電話きた!綱吉から!どうしよう・・・出たほうがいいよね?


「もしもし」
「あ、アミ?」
「うん」
「昼ごはん、一緒に行かない?」
「え、まだ10時にもなってないよ・・・」
「うん。11時半くらいに迎えに行くから、一緒に行こう」
「・・・わかった」
「じゃあまたあとで」
「うん。ばいばい」










「お待たせ」
「待ってないよ」
「どこ行く?って綱吉ここの人じゃないからわかんないか」
「ううん、ここ俺の地元」
「え!?」
「イタリアが地元なワケないだろー」
「そーだけど・・・。まさか並盛が綱吉の地元だとは思わなくて」
「俺もびっくりした。地元が一緒だなんて」
「うん、あたしも」
「よし、じゃあ行こうか」
「どこに?」
「こっち、俺が良く行ってたラーメン屋があるんだ」
「うん」

やっと見ることのできたアミの笑顔に嬉しくなる。やっぱり俺はアミとずっと一緒に居たい。別に俺の嫁になってくれなくていい。アミが傍に居てくれるだけで、全部、何でも出来そうな気がするんだ。強くなれる気がするんだ。

しっかり繋いだアミに左手を、もう二度と離したくない。



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