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16

「は…っ、はあっ、あっ、ん、くふ、ぅ…!」

ちゅくちゅくとイヤらしい水音がダイレクトに耳に響く。あれからどれくらい時間が経ったのだろうか、名村は未だ城之内に乳首を弄られていた。

右も左も、交互にそれぞれ休みなく口と指とで弄られる。だが乳首だけでイケるはずもなく、快感は常に蓄積されて体はずっと痙攣しっぱなし、口からは喘ぎが止まらない。止めてもらいたくて手を掴もうとするが、感じすぎる余りに全く力が入らない。
好き放題になぶられる中、名村は無意識に腰だけを動かしていた。

「…すげえな、顔とろとろ」
「ん…っ、ァッ…、あっ、」
「ここも…真っ赤になってぷっくり腫れちまって、すげえかわいい」
「ひっ、あっ、あぅっ、う、」

乳首への愛撫でとろけている愛しい恋人の姿を恍惚として見つめながら、両方摘まんで弄り続ける。
名村の方はもう完全に思考が溶けてしまっているのか、もっとしてほしいと胸を反らして城之内に乳首を自ら差し出しているのに気付かず喘いでいるようだった。

「…もっと乱れな」
「あ、ん!んああ!」

再び片方の乳首に舌をはわすと同時に、今まで一切触れなかった屹立をぐっと握る。1、2度擦れば名村は腰を浮き上がらせてびゅっと先走りを飛ばした。

「あ…っ、ああっ!あああ!」

だが、城之内がぺニスを擦ったのはその最初の1、2度だけ。後はそれを握りしめただけで、乳首への愛撫しか施さない。
だが、一度そこへの強烈な快感を味わった名村は自ら腰を振り始めた。

「あーっ…、あー…」

がくがく痙攣する体で必死に腰を上下させる。城之内はぺニスを握る手を一切動かさず、名村が自ら動かして自分の手を使い快感を追っているのをひどく楽しそうに見つめながら乳首を弄る。

「ひっ、…っく、イくっ、イっ…!」
「イきな」
「ひイッ…っ…っ!いあぁあーーー…ッ…!!」

城之内に握りしめられたぺニスから、びゅっと白濁が勢いよく噴き上がる。思いきり腰を突き上げた状態でぶるぶる震えたままそれ以上名村は腰を動かさない。過ぎる快感の為にこれ以上の刺激が来ないようにしているのだ。城之内はそれに気付いたのか、口をぺろりとひと舐めすると握りしめていただけだった白濁を流す名村のぺニスを扱き始めた。

「ひあっ!ああっ、やっ、め…っ!うぁっ、ああ゛ー!!」

イッたばかりの敏感な急所を、搾り取らんと手を動かし続ける。上下に擦る度に白濁がとぷとぷと飛び出し、名村は涙を流し狂ったように頭を振り泣き叫んだ。

「ひ…っ、ひっ…、」

ようやく手の動きを止めてくれたのは、その責めのためにもう一度名村がぺニスを勃起させてからだった。息も絶え絶えに体を震わせている名村に一度軽くキスをして、城之内はゆっくりと右手の指を名村の双丘の間に這わせ、その奥にある搾まりを指先でつついた。
くん、と名村の体が上に反り上がる。
後孔はすでに先の愛撫によって溢れ出た先走りと白濁にまみれてびしょびしょに濡れており、その滑りを利用して入り口を指の腹で撫でればひくひくと物欲しそうに開閉するのがわかった。

「はあっ!あっ、あっ!あ…!」

いたずらに指先でぬるぬると入り口を擽ってやれば、名村はぞくぞくと体を走る寒気にも似た快感に体をわななかせた。意図せず口からまた喘ぎが漏れ、かっと頬に熱がたまる。
しばらく入り口を弄ることでひくひくうごめく名村の後孔を楽しんでいたが、また溢れ出した先走りが入り口を弄る指にまで垂れてきたのを機にその滑りを利用して城之内は入り口を弄んでいた指をつぷりと中に沈ませた。

入り口を弄ることで快感で緩んでいた後孔は、すんなりと城之内の指を受け入れた。とはいえ初めてのそこは狭く、城之内は名村が傷付かないように埋めた指は抜き差しせず、ゆっくりと肉を緩めるように埋めた指をぐりぐりと動かし始めた。

「ん…、ん、…っは…」

違和感を感じるのか、城之内が指を動かす度少し眉間にシワを寄せながら呻きのような声を出す。
慎重に、傷付けないように、中を解す。

「ぁ…、ん、んぅ…っ!じょ、の、ぅち…っ!じょうのうちぃ…っ!あ、あっ、」

しばらくすれば、名村が辛そうに歪めていた顔は明らかに痛みや違和感でなく快感に歪み始めた。
呻き声は艶を含んだ甘い声になり、腰を無意識にゆらゆらと揺らし、緩く開いている足でシーツに模様を書いている。

「あ、そっ…!」

そして城之内がなにかを探るように指で中をまさぐり、ある一点を引っ掻けば名村が閉じていた目を開いて小さく悲鳴を上げて仰け反った。

「ここか」
「ヒィ、あっ、だめ…、だめだっ、やっ、あ…!」

小さく感じるしこりをこりこりと指でなぶる。その度に名村は体を跳ねさせ、喘ぎ、知らず知らず後孔をきゅうと締めて中を弄る城之内の指を奥に導かんと収縮させた。

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