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「#幼馴染」のBL小説を読む
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8

ヒュー…、ヒュー……


ようやく解放された時には、ぴくりとも自分で動くこともできず、ぐたりと四肢を投げ出して浅い呼吸を繰り返していた。疲れすぎてか細い息しかできなくて、喉からすきま風のような呼吸音がした。

高見沢は目を細めて、ひどくいとおしそうに俺を見ている。見てくれているのがわかる。
最近激しくなったえっちの最中には見られなかった目だ。今思えば、最近の高見沢はなんだかすごく焦っているようだったような気がする。この顔は、いつも激しいえっちの後、俺を甲斐甲斐しく世話してくれるときの顔だ。

「ふ…っ、ぇ…」
「千里…!?」

急に嗚咽を上げだした俺に高見沢がおろおろしだす。

「ご、ごめん!嫌だったか?あの、優しくしたいとは思ってるけど、やっぱ変態の部分も出ちまって…」
「…っ、ちが、ちがう…」

嫌だった訳じゃない。確かに嫌がらせかって言うくらい焦らされたしいじめられたけど、今までみたいな思いを抱くことはなかった。
一方的な行為だと感じなかったんだ。

初めて抱かれた時のように、きちんと愛してくれているのが伝わってきたから、嬉しいんだよ高見沢。

「おれ、も…」
「え?」
「おれも、高見沢にしたい」

動かない体をゆっくりと移動させる。俺の言ったことがまだわからなくてきょとんとしている高見沢は無意識に俺の動きに合わせて体を起き上がらせたから、高見沢が座り込んだと同時に俺は高見沢の股間に顔を埋めた。

「ち、千里…っ!?」
「…っん、」

そっと手を添えておずおずと舌を伸ばし、ちろりとなめる。そういや俺、フェラしたことない。
いつもいつもやられてばっかだったなあ。

高見沢のぺニスはすでに勃ちあがってがちがちだ。俺で興奮してくれたんだと思うと胸と下腹のあたりがきゅんとなる。

「は、んむぅ…」

根元から先までをなめあげて、先っぽを口に含む。口の中でぴくんと高見沢のぺニスが跳ねて、とくんと先走りが溢れて口の中に広がった。

苦い…

けど、もっと溢れさせたくて懸命に舌と口を動かす。

「んむ、ぅ、んっ、く…」

ぐぷん、とできる限り奥まで口に含む。歯を立てないように気を付けながら口をすぼめてずるる、と引く。
ちらりと上目使いで高見沢を見ると、頬を高揚させ熱い吐息を吐き出している。
すごいエロい顔してる…。

攻めの快感に歪むエロ顔なんて、二次元でしか見たことない。同じくらい…、ううん、高見沢の方がもっとエロくてかっこいい…。

「…っ、おまえ、その顔、ヤバ…」
「ふぇ…?…っんう!」

ちゅぱちゅぱしながら首をかしげると、お尻にふいに触れられてびくっとなった。後ろに突きだしてるお尻の双丘を、高見沢が撫でたのだ。

「気持ちいいよ、千里…。続けて…」
「ん…っ!ん、んんっ!」

片手で俺の頭を撫でながら、もう片方の手で無防備な尻をねっとりとなで回す。ただ撫でられているだけなのにすごく感じて、ひくひくとぺニスがヒクつくのがわかる。

「んぁっ!?」
「続けて」

くちゅ、という感覚に伴い胎内に異物感を感じた。高見沢に、指を入れられたんだ。

「んぁ、あっ、はぅ…っ、ん、」

ぬくぬくと浅いところで抜き差しされ、はしたなく尻の穴が収縮を繰り返す。だめだ、ちゃんと高見沢にご奉仕しないと。
だけど、五分もすればぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、と激しい水音がするようになり、さっきよりもさらに高く、弄りやすいように知らず自分で腰を上げて指淫をもっととねだっていた。
高見沢のぺニスを舐めながら後ろをいじられるのは羞恥と快感が強すぎて、気がつけば俺はあまりの快感に射精をしていた。

「ふ…、ぁ、あぅ、あっ、」
「…千里」

高見沢にも気持ちよくなってもらわないと。
イっている最中にも高見沢は指の動きを止めてくれない。止めるどころか、今では指が三本も入ってる。
アナルをいじられて快感に体を戦慄かせながら、必死に高見沢のぺニスを口に含む。けど、与えられる快感のためにすぐ口から離してしまって、それでも続けたくて舌を伸ばして竿をなめる。

「かわいすぎ」
「え…っ、ぅああ!」

どこかうっとりとした声が耳に届くと同時に素早くころんと仰向きにされ、高見沢の顔が見えたかと思えば後孔に熱い楔が打ち込まれた。

「ひぐぅ…!」

散々弄られたためにアナルはなんの抵抗もなく一気に高見沢のぺニスをずるんと根元まで飲み込んだ。同時にぱんぱんに張ったカリですっかり腫れ上がった前立腺を擦られ、絶頂する。

と、ところてんとか!

快感に犯されながらどこか頭の隅っこで自分が今経験してる事を分析してる自分がいる。
まさか自分がところてんするとは思わなかった。

「ひぁっ、あ、ァ」

イッたからって熱が引くなんて大間違いだ。ケツイキって快感が止まらないってBL本で読んだことあるけど、ほんとだったんだ。
その証拠に、高見沢が中を堪能するようにゆるゆると腰を揺らしているだけなのに、ケツの収縮は止まらないし、俺のぺニスは半勃ちくらいなのにだらだらと白濁が流れ続けてて、下腹のきゅんきゅんが止まらない。

「きもちい…、千里も、気持ちよさそう…っ、」
「まっ、待って、待って…っ、あ、あああ!ああ――――!」

イイトコ突いたげる、という囁きと共に開始された本格的な律動に、脳天まで快感が突き抜けた。

よくもまあこんなにスムースに出し入れできるもんだ、と他人事のように感心できるくらいに難なく抜き差しを繰り返される。

ぐぽ、ぐぽ、ぱん、ぱん、とBL本でしか聞いたことがないような擬音が自分の体の一点から聞こえる。

「やあ、やああっ!んあう、ああっ、ァ――――!!」

足を思い切り広げられ、閉じられない様に押さえながら的確にイイ所を突いてくる。壊れたおもちゃみたいに体全体ががくがく震えて、仰け反って叫ぶ。

「イッてる…っ、イってるからぁ…っ!ひぅんんっっ、んああ――――っ、ぁあ――――…っ!」

シーツをかきむしり、終わらない連続イキにぼろぼろと涙はこぼれ、涎もたれっぱなし。最高にきったない顔してるだろうに、高見沢はずっと『かわいい』って繰り返す。

「たかっ、たかみっ!あっ、あっ、んっ!」
「千里…、千里…っ!愛してる…!」

俺も、って返事をしたかったけど、快感の余り名前すらまともに呼べない。ただ一度、気を失う前に伸ばして握られた手にありったけの思いを込めて握り返した。

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