×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -




5

ずるり、と履いていたズボンが下着ごと脱がされると、現れたペニスは完全に勃ち上がってイク寸前で止められているせいかびくびくとひとりでに脈打ち、こぷりとカウパーを溢れさせた。

「母になるならばここも使えるようにしておかないとな」
「ああ!」

震えるロルフのシャツをまくり上げたかと思うとその胸の頂にある赤い粒をピン、とはじく。

「子がしゃぶりやすくなるように、大きくしてやろう」
「ひ、あん、アッ、あっ!」

両の粒を指先で摘み、きゅっ、きゅっ、と絞り込むようにこね回す。上に摘みあげられるたびに両乳首からピリッと突き抜けるような快感が走り、ロルフは動きにあわせて短い嬌声をあげた。乳首に与えられる快感は、勃ちあがるペニスへと伝わるがそのもどかしく切ない快感では決定的な快楽を得られず、下腹のペニスの付け根あたりにじんじんと鈍いしびれがくる。

「は…、ぁん、…っ、や、アン…ッ、やぁ、リュディガー…ッ、あ、ぁ、」

逃れる為なのか、ねだる為なのか、ロルフは頬を紅に染め切なげに眉を寄せ、ゆらゆらと腰を揺らめかせる。その足でシーツに紋様を描きながら泣くその姿に、リュディガーはペロリと己の唇を一舐めするといったん乳首を離し、しゅるりとタイを外してロルフのペニスの根元をきつく戒めた。

「いや…!」
「簡単にはさせん。その身にたっぷりと私を刻み…お前が二度と私から逃れようとはせぬと誓うまではな」
「ひぃ…!」

戒められたペニスには触れず、また乳首への愛撫を再開されロルフはひきつった声を上げ背を弓なりに反らせた。



「あ―――っ、あ、アン、ぁ、ハァッ、っあ、んっ、ンッ、アンッ、あ、あ――」

あれからどれくらいの時間が過ぎたのかもわからない。リュディガーは執拗に乳首だけを弄る。
摘まれこねられ、赤く腫れた粒に吸いつき、歯を立てて甘噛みしてはねっとりと舐め、乳輪ごとくわえて唇ではみ、その口内で粒を舌先で弾く。

一度たりとも射精を許されるどころか触れてさえもらえないペニスは赤黒く変色し、はちきれんばかりに勃起している。時折大きく体を跳ねさせ、その瞼の裏がチカチカと火花が散ることからもしかすると空イキを味わっているのかもしれない。だが、乳首に与えられる刺激では空イキでも激しい絶頂ではなく、緩やかでずっと絶えず絶頂寸前のような感覚だ。

「あ、ア…、アッ、アッ、」
「すっかり大きくなったな…これなら赤子も口に含みやすかろう」

口をすぼめ、乳首を赤子がするようにちゅうちゅうと吸い同時に反対の乳首は指先で絶妙な力加減で揉みしだかれ、びくびくとロルフの体がわななく。

「…イきたいか?ロルフ」
「ひ、ん!」

舌先で乳首を舐め弾きながら、リュディガーが彫刻のような美しい指でするりと戒めたペニスを一度だけ撫でる。すぐに離された指はロルフのペニスのすぐそばで浮かされており、一度その甘い快感を与えられたロルフはもう一度それが欲しくて自分で腰を浮かせて無意識にリュディガーの指にペニスを近づけた。だが、それに気づいたリュディガーは唇に弧を描き触れる直前でわざと指を遠ざける。

「やっ、あっ、リュディガー、おねが…っ、」

かくかくと情けなく腰を振る姿を楽しげに見つめ笑みを浮かべるリュディガーは、ロルフが懇願しても望む刺激を決して与えようとはしない。
それどころか、ロルフが浮かせた腰を太ももを掴んでさらに浮かせると、露わになった奥の窄まりにずぷりと指を二本差し入れた。

「あ―――っ、あっ、あ…」

後ろまで垂れていたロルフ自身の液のおかげで指はぬるりと難なく奥まで入り、そのままリュディガーは指先で掻く様にしてロルフの中をゆっくりと進み前立腺の手前までを蹂躙する。久しぶりに与えられる中への刺激にロルフは涙を流して嬌声を上げた。

そして、たっぷり時間をかけて前立腺まで指を到達させるも、今度は一向に動かさずそこに指先を固定する。当然そこを弄ってもらえるものだと思っていたロルフは急に止められた愛撫に自ら快楽を得ようとゆらりと腰を動かしだした。だが、それすらも許さないとリュディガーはロルフの太ももに己の足を乗せて動かせない様にした。

熱い。熱くてたまらない。

自ら快楽を得ることも封じられ、焦らしに焦らされ高ぶった肉欲の為に焦点の合わないまま涙に濡れた目でリュディガーを見つめ懇願する。

「リュディガー…っ、リュディ…っ、おね、が…」
「イきたいか、ロルフ」

先ほどと同様に問われ、がくがくと痙攣を起こしリュディガーの指を締め付けながらこくこくと頷く。

「ならば、お前が望め。我が子種を植え付けて欲しいと、私が欲しいとお前が望むのだ」
「…っ、ぁ…っ、」

リュディガーを欲しいのは、いつだってそうだというのに。それでも、『子種』と言われたただそれだけでロルフの口からその一言がどうしても出ない。リュディガーはそんなロルフを悲しげに見つめ、唇をかみしめた。リュディガーのそんな表情を見て、ロルフの胸がひどく痛む。恐らく、リュディガーは勘違いをしているのだろうとは思う。当たり前だ、勘違いの原因を自分は一言も未だ口にしてはいないのだから。だが、誤解を解こうにも今それをこの場で口にすることがどうしてもできないのだ。

「ひ…っ、ぅ、うぅ…っ、」

もどかしさと、言うに言えない苦しさでぽろぽろと涙が溢れ、嗚咽が漏れる。リュディガーはロルフの頬を一撫でするとそっと口づけ、震える腕でロルフを強く抱きしめた。

「…ロルフ、」
「…っ、ん、ぁ、あ……ッ!!」

そしてそのまま、指を引き抜くと己自身をロルフの中に埋め込んだ。

「ひ、あ、ああ…!」

急に与えられた先ほどよりも強い刺激に喉を思い切り反らせ、がくがくと激しく痙攣をおこす。恐らくそのひと突きで空イキしたのだろう、先ほどまでとは比べ物にならないほどの快感が一気にロルフの体を駆け抜けた。

「それでも、お前を手放すことができぬ…!できぬのだ!」
「んん、あ、あ、やっ、リュディ、ガー…っ、」
「言え!ロルフ…!私が欲しいと…!私が欲しいと言ってくれ…!言うまでは、このままだ…!」

突き入れたまま一向に動こうとせず、ただロルフを抱きしめる。イきたければ懇願しろ、という。

イキたい。だけど、そんなことよりも

「…っ、リュディガー…っ、あい、してる…っ、ごめ、なさ…っ、愛してる、から…っ」
「…!」
「…っ、あ、ああぁ――――!」

その想いをロルフが口にした瞬間、リュディガーはロルフを戒めていたタイを解き激しく手淫をほどこし、同時に根元まで埋めていた自身をギリギリまで引き抜くと思い切り突き入れた。

いきなり与えられた目もくらむような刺激に、快感が前立腺から、ペニスから一気に体の先まで走り抜ける。
ロルフは一際大きく声を上げ全身をぴんと張り待ちわびた解放に涙を流し叫びながら白濁を勢いよく吐き出した。

「ぃあ、あ、リュディ…っ、やあ、だめっ、あはああっ!…っ、あ、イクっ、イクううっ、あっ、あ―――――っ、ぁ――――ッ!!」
「ロルフ…!ロルフ…!…っく、う…!」

ぎしぎしと激しくベッドを軋ませながら、絶頂最中にあるロルフのペニスを擦り続け、奥を突き、赤く腫れた乳首を舌で弄り倒す。じゅううと乳首を吸い上げてやればペニスからは白濁がどくどくととどまることを知らずに溢れ、ロルフは連続で強制絶頂を味わわされた。

自分では指一本動かせ無くなるころには拘束を解かれ自らリュディガーに必死にしがみつき口付けをねだった。ロルフのペニスからはとろりとろりと白濁が流れつづけ、後ろからはリュディガーの出した精液が溢れる。どれくらいの時間がたったのだろうか、ようやくその意識を手放す瞬間、ロルフの目に移った物は…

愛おしいと愛にあふれるが悲しみをたたえた愛するリュディガーと、


扉の隙間からこちらを見つめるブルーノの歪んだ笑みだった。

[ 102/215 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



top