6
広いベッドの上で、一糸纏わぬ白い体を惜しげもなく晒しほんのりと赤くなった顔に柔らかな笑みを浮かべこちらに向かって両手を伸ばす。
その細い体をおおい被さるように抱きしめ、小さな唇を塞ぐ。しっとりと汗ばんだ肌に吸いつくようにお互いの体が密着している。
お互いの気持ちを吐露したあと、俺はエドをベッドに置いたまま傍らに立ち、見ていてほしいと頼んで一枚、また一枚と衣服を脱ぎ去っていった。スラックスを脱ぎ、下着姿になると一度手を止めてエドの方に顔を向けた。
エドは顔を赤くしながら視線を俺の下半身に向けている。俺のペニスは下着越しでも一目でわかるほどに勃起し、ボクサーパンツの前を持ち上げくっきりとその形を浮き上がらせていた。
俺は下着に手をかけ、己の全てをエドにさらす。脱ぐと同時に、ビン!と跳ね上がるようにして現れた自身をエドが少し目を見開いて見つめる。そして、全てを曝した俺の全身を見て、エドは
『キレイ』
と呟いて微笑んだ。
その一言に涙したのは他でもない俺自身だった。
その後、ベッドに乗り上げ、エドを脱がせ、ゆっくりと丁寧に愛をささやきながら体中を愛していく。少しでも、恐怖を感じないように。思い出さないように。自分のことだけを感じるように。挿入までに、俺はただひたすらエドを感じさせようと愛撫を繰り返し、エドは与えられる快楽に素直に喘いだ。
指を入れたときは少し身じろいだものの、俺がエドを抱きしめながら見つめるとエドは安心したかのように微笑んで力を抜いた。
自分に触れるのが愛しいマヒロであると思うと、恐怖など微塵も感じない。自分にとってマヒロは全てなのだ。
そう告げるエドに、俺は自分がいかに情けない男だったのかを改めて思い知る。
エド、お前は本当に天使のようだ。その背中に生えた羽で俺の全てを包み込む。
俺は抱きしめていた体を離し、エドの足をぐいと大きく開いて己のペニスを先ほど散々とろかしてやったエドの後孔に当てる。エドは少しだけのどをそらし、俺をじっと見つめた。
「…愛してるよ、エド。」
言うと同時に、ゆっくりと己の総身をエドの後孔に埋めていく。
「あ、あ、ぁ…」
ゆっくりと埋まっていくペニスの感覚に、エドはのどをそらしながら小さく喘ぐ。
「…エド…、入ったよ。大丈夫か…?」
はあ、と熱い息を吐きながら優しくエドの髪をかきあげる。するとエドは小さく息を乱しながら体を少し起こし、俺と繋がる箇所をじっと見て、そっとふるえる手でそこに触れた。
「エ、エド…」
突然のエドの行動にひどくあせる。どうしようか。やはり、あの時の恐怖を改めて思い出したのだろうか。
だが、エドは俺の心配とは全く想像もつかない言葉を吐き出した。
「よかった…、マヒロ、と、繋がれた…。よかった…」
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