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1

「なあなあ、知ってる?上杉。こないだな、ポッキーの日やったらしいで」
「はあ?なにそれ」
「11月11日ですわ〜!ポッキーがな、4本並んでるみたいやろ。だからポッキーの日ちゃうかなと。」
「へえ〜」

テレビを見てる時に春日が偉い嬉しそうにそんな話をしてきた。そんな日あったんか、初めて知ったわ。

「そんでなんなん。その日はポッキーをくわなアカン日なんか?」
「そうやで!だから今日買ってみました!」

じゃーん!と言いながらポッキーを取り出す春日。おお、春日のくせにやるやんけ。丁度甘いもん食いたかってん。袋を開ける春日に一本くれ、と手を出すと春日は取り出したポッキーをちっちっと言いながら振った。

「上杉や。ポッキーの日はな、普通にポッキーを食べてはいかんのだよ。ポッキーの日ならではの食べ方があるねん。」
「へえ?どんなん?」
「こう。」

そう言って春日はポッキーの端を咥え、もう片方を俺に向かって突き出した。ま・さ・か…!

「ちょ、春日…お前これ、ポッキーゲームやないか!」
「そうやで〜!ポッキーの日のポッキーはな、こうやって食べな罰あたんねん!(嘘)ほら、はよう咥えて!」
「あほか!誰がやるか、新しいのよこせ!」
「だめですぅ〜。こうやって食べるんですぅ〜。」

じたばた暴れる俺の両頬をがっしり押さえてぐいぐい咥えたポッキーを近づけてきよる春日。やってたまるか!

「んもう、早くってば上杉。嫌やったら咥えてすぐ折ったらええやん!」
「あっほか!お前言いながら食ってってるからどんどん短かなってるやんけ!」

いつのまにやら春日の咥えてるポッキーはかじられて5センチもあらへん。ほんまあほやこいつ!

「いやや、あほう!春日、やめ…っ、んうー!」

そんでもって、抵抗空しく俺の口に入るころには1センチにも満たなかったポッキー。もうないっちゅうのにべろ入れて散々好き勝手人のクチン中嬲って春日が離れるころには俺はすっかり息があがってしもて、真っ赤な顔でくたりと春日の胸にへたりこんだ。


「さ、もっかいやろか!まだまだあるで〜!ポッキーの日万歳!」
「過ぎとるやないか、あほが…!」


嬉しそうにもう一本新しいポッキーをいそいそと取り出す春日に悪態を垂れつつ、そんだけの本数キスするんかな〜なんてちょっとどきどきしたんは内緒や。


end


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