14
次の日、聡と登校した僕を砂森くんが笑顔で迎えてくれた。
「雨降って地固まるかな?聡、もう間違えちゃだめだよ。」
「ああ、ありがとう郁斗。色々ごめん。
…その、お前、透のこと…」
「うん、好きだよ。友達としてね。俺、恋人いるから。」
口ごもる聡に、ペロリと舌を出す。
聡は呆気にとられた顔をした。
「透、帰ろうぜー」
「うん、今行く。」
親友として帰った道を、恋人となって歩く。あの頃、僕は想っているだけで幸せだった。
今は、想い合って幸せ。
夕日の中、二人でそっと手をつないだ。
end
→あとがき
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