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3

「なあ、篠田って滝川先輩と付き合ってるってホント?」


長沢が転校してきてから三日ほど経ってからの事。特に会話もなく普通に一クラスメイトとして過ごしていたはずの長沢から、突然そう話しかけられた。
いきなりの事に驚いて思わず目を見開いたが、まああれだけ毎日変態っぷりを目の当たりにして『好き好き』言ってるのを横で聞いてたらわかるよな。

「うん、まあ。」
「…へえ〜。…お前、フツーのヒトなのにね?」

嫌に含みのある言葉で言われ、何だかもやもやとしたものが胸に渦まく。なんだろう。付き合い始めのころに親衛隊や滝川先輩のファンだと言うやつらから受けた嫌味や悪意などとはまた違う。
長沢の言葉は、俺をバカにしているような意味ではない何か別の意味がこめられていた。


「伸二、どうかしたのかい?」

その日の放課後、いつものように俺の部屋で滝川先輩が裸で風呂から出て来たので軽く一発どついておく。
『ナイスパンチ!』
と言いながら勃起させて近づいてきたので箒の柄で突くと
『焦らしプレイだね!』
とますます興奮して鼻息を荒くしてその場に正座をしたのであえてそこはスルーした。

「…何かあったのかい?」
「…何がですか?」
「ごまかしても無駄だよ。俺をどつく力がいつもと若干違うからね。何か嫌なことでもあったのかい?」

――――――驚いた。
自分ではいつも通り過ごしているつもりだったのに、先輩には俺がいつもと違うのがわかったらしい。
その理由がちょっと複雑だけど、そんな些細な俺の変化を感じ取ってくれたのは素直にうれしい。

「…なんでも、ありません。ただちょっと、不安になっただけで…」

ソファで小さく蹲る俺に滝川先輩がそっと近づき、いつもの変態なスキンシップではなく優しく守るかのように抱きしめてきた。

「伸二。何があって不安に思ってるかは知らないけれど、俺はいつだって君の味方だ。何があっても君の傍にいる。だから、苦しくなったときはいつでも俺に甘えてくれればいいんだよ。」
「…先輩…」

付き合い始めの時もそうだった。周りから色々言われて、落ち込む俺を、静かに抱きしめ優しく頭を撫でてくれた。
いつもは変態な先輩だけど、本当に必要なときにはこうして俺を抱きしめてくれるんだ。

「…ありがとう、先輩。」

じん、と胸が甘く疼いて先輩の胸にすり寄ると、腰のあたりに当たっていた先輩の肉棒が一気に天を向いた。

それを思わずグーで殴って、逆効果を与えてしまってそのまま頂かれてしまった。

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