×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -




10

ふと目が覚めると、目の前には逞しい胸板。あれ?どうしたんだっけ?
ぼんやりする頭でちらりと目線を上に上げると、そこには柔らかな笑みを浮かべた極上の色男。

「そーちょー…」
「痛いところはないか?すまねえな、怪我してるお前に無理させちまった」

ぽやんとして見つめる俺にちゅ、とキスを落とす。
そ、か。昨日、おれ、そーちょーと…


情事を思い出して真っ赤になってお腹をさする。

「そーちょー…、おれ、あかちゃんできるかなあ」
「…っ!ばっ、、おま…!」


そーちょーはあー、とかうー、とか変な声を出して俺をぎゅっと抱きしめた。
あったかくて幸せで、へにゃりと笑顔でそーちょーにぐりぐりと頭を擦り付ける。

そういえば、とそーちょーは俺の顔を上げさせてキスをすると殴られて腫れた目元をそっと撫でた。

「…悪かったな。俺のわがままな願いのせいで怪我させちまって。あいつ等にはきっちり指導しておいたから。それからな、勘違いしてるだろうが抗争の事を知らせなかったのは巻き込みたくなかったからだ。お前にもしものことがあれば俺は相手を殺しちまうかもしれねえ。お前が大事だからこそ知らせなかったんだ」

何度も何度もキスをしながら言われた言葉に、じんわりと胸が熱くなる。

「そーちょー、好き…。好きぃ…」

嬉しくてそーちょーの首に腕を回してしがみつき、がばりとそーちょーの上にのしかかるとそーちょーは俺のお尻を両手でぎゅっと掴んだ。

「やん…!」
「…余り煽るな。またヤりたくなっちまう。昨日無理させたからな、今日は1日お前の言うことを何でも聞いてやる」
「そーちょーが?俺が、今日はそーちょーのそーちょーになるの?」

ああ、と呟いて微笑み、また俺にキスをした。

「お前が俺の総長だ。下っ端は俺だけにしろよ?まずは何をしてほしい?」

俺が、そーちょー…。
そーちょーだけの、ただ一人のそーちょー。

「…じゃあ、げ、ゲーム!お、お水を持って五分以内に戻ってきてください!」

真っ赤になって俺が言うと、そーちょーはちょっと驚いたような顔をしてすぐにニヤリと笑みを浮かべた。

「…ああ、いいぜ。五分以内に戻れたら?」
「ご、ご褒美にハグしてあげます!」
「了解」

その後すぐに水を持ってきたそーちょーに約束通りハグをすると水を口移しで飲まされた。

[ 397/459 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]


top