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45万ヒット、碧様からのリクエストで『美形攻め×地味平凡』です。

お望み頂いた通りにできているかどうか心配ですが、頑張ります!
ではどうぞ♪
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『ついくん、今度は俺が守るから!』


涙でぐちゃぐちゃな顔を俺に向け、手を握りながら必死に訴える小さな小さな男の子。
大丈夫。俺は大丈夫だから。君さえ無事なら、それでいいんだ。


だから、泣かないで。笑顔を見せて。君の笑顔は俺のお日様だから。俺はひまわりみたいに、君の笑顔を追いかけていくよ。


―――――手を伸ばした先に見えたのは、いつもの天井だった。

「…夢か」

重たい頭を持ち上げて部屋の中を見渡す。学校の、寮部屋。いつもと変わりない光景だ。ベッドから降りた俺は洗面台に向かい、冷たい水を頭から被る。

…久しぶりに見た。幼いころの、あの夢を。

タオルで頭を拭きながら、鏡に映る自分を見る。右肩に残る、大きな傷跡。
あんな夢を見たからだろうか。今日はやけに古傷が疼く。

そっと右肩に傷痕にてをやり、温めるかのように掌全体で擦る。擦りながら、内心この傷がこのまま消えてくれればいいのにと苦い顔をしながら考えた。


「おはよ〜!」
「ああ、おはよう」

登校すると、俺の側にすぐに駆け寄ってきた生徒が一人。出倉周(でくら しゅう)。とてもかわいらしい女の子の様な見た目をしており、この全寮制の男子校においてまるで姫のように扱われている男だ。言動やしぐさなどもとても愛らしく、結構なドジっこでこれまた皆からちやほやされているのだ。

だが、俺は知っている。それは全て演技で、本当はとても狡猾でずるがしこい奴なのだと。

なぜ俺がそう思うか…には、理由がある。


「おい、周。そんな奴に挨拶すんなよ。」


舌打ちをしながらこちらを睨みつける男。八木沼林太郎(やぎぬま りんたろう)。ものすごいイケメンで、出倉が姫なら八木沼は王子。


…俺の、初恋の相手だ。

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