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2

俺が先にシャワーを浴びてベッドに潜り込んでいると、入れ替わりでシャワーを浴びた綾小路が、髪を拭きながら腰にタオルを一枚巻いた状態で寝室に来たのだ。


その時のタオルがここに。


そっと手を伸ばし、掴み取る。

これは、綾小路が、腰に巻いてたタオルで…

頭の中じゃやめろ、と叫ぶのに俺の体は全く言うことを聞いてくれなくて。
気がつくと、タオルに顔を埋めてた。


綾小路の、ボディソープの匂いだ…


同じものの筈なのに、何故か全く違うにおいに感じる。

「綾小路…」

すんすんと匂いをかいでいるうちに、ドキドキと心臓の音が速くなってくるのがわかった。

「あっ…」

気がつくと、俺の息子はすっかり勃ちあがってしまっていた。

かあ、と顔に熱が集まる。
どうしよう。どうしよう。俺、俺、変態だ。綾小路の腰に巻いてたタオルの匂いかいで、勃起しちゃうなんて。


情けなくて恥ずかしくて、じわじわと涙が浮かぶ。でも、泣いたところで治まるわけもなくて。それどころか、体はどんどん熱くなる。

「ふ…」

仕方なしに、俺はそろそろと自分の下肢に手を伸ばした。
くちゅり、と濡れた感触が手に伝わる。先走りで濡れそぼった自身をゆるゆると擦り始めた。

自分で自分の息子を触るのはいつ振りだろうか。綾小路はいつも俺が限界を訴えて自分で手を伸ばしてもそれを制して後ろだけでイかせようとする。それか、綾小路が延々と弄っているかのどちらかなので自分の手で触れるのはトイレの時以外本当に久しぶりだ。己の熱と、濡れた感触がひどく卑猥に感じて一層顔に熱が集まった。

「は…、ふぅ…。ん、ん…っ」

くちゅくちゅと単調に、上下に扱きあげる。もう片方の手でタオルを握りしめ、顔に押し付ける。

「あ…っ、桂…。かつ、ら…っ!」

あ…、ちがう…、綾小路はいつも、こうして、先をぐりって…。

「ひんっ…!」

タオルの匂いを嗅ぎながら自慰をしていると、それが綾小路の手のような錯覚に陥る。いつも俺を追い詰める綾小路の手の動きを思い出しながらそれを忠実に再現しようとすると、本当に綾小路にされているかのような気がして俺は手の動きを一層早めながらがくがくと震えはしたなく喘ぎ声をあげてしまっていた。

「ひぁ…、桂、…やあ…!あっ、あ…!…っくうぅ」

自分で限界が近いのを感じて、足先をきゅうっと丸めた。顔を押し付けていたタオルにくっと噛みつく。

「ふ、ぐ…!」

イく…!

ぴん、と張られた足ががくがくと痙攣し、まさに絶頂を迎える、というその瞬間。


「ひっ!?」

伸ばした足をするり、と撫でられて驚いて息子から手を離してしまった。


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