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6

「まただ…」

玄関を開けて目の前に広がる光景に、修吾はため息をついてうなだれた。ぶつぶつと文句を言いながら、廊下に散らばる洗濯物を拾っていく。

「先生!洗濯物はカゴに入れてくださいって言ったじゃないですか!」

仕事場に入り、机に向かう袴田に文句を言うと袴田は椅子をくるりと回し修吾の方へと体を向けた。

「いいじゃねえか。お前が洗濯してくれんだから、洗面所に行くやつが拾った方が効率いいだろ?」

にやにや笑いながら少しも悪びれることなく言い放つ。

「あの時、頑張るって言ったのに…うそつき」

眉を寄せてぶつぶつと文句を言う修吾の腰を抱いて無理やり自分の上に座らせた。

「ちょっ…」
「いいじゃねえか。俺はお前に世話焼かれんのが好きなんだよ。文句言って突っかかってくるくせに、俺の屁理屈で悔しそうに睨むお前ってマジそそる…」

そう言って、修吾のうなじに軽く歯をたてた。

「んっ…、やめ…」
「無理。俺の世話してくれよ、担当さん。」

そう言って修吾を抱き上げ、そのまま寝室へと移動する。

「原稿、は…」
「今やってるよ。今度の小説は、ノンフィクションになるかもな?」

にやりと笑われ、真っ赤になった。


いつか、恋愛小説のように。そう思っていたけど、まさか、自分の物語が綴られるだなんて。
修吾は真っ赤になりながらも、袴田の腕に身を任せた。



終わりのない恋愛小説を、あなたといつまでも綴ろう。


end
→あとがき

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