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7

「だああー!ま、まてっ!結婚ってな、お、俺にだって夢があるんだ!白い大きな家で、大きな犬を飼って…」
「週末はバーベキュー、でしょ?前に言ってたもんね。大丈夫!ゲンの夢は俺が全部叶えてあげる。この家だって、その為に建てたんだよ?」

言われてそろりと今出てきた家を見る。白い、大きな家。

「犬は一緒に見に行こうね。あ、ゲンのお父さんお母さんにはもう挨拶したから。ふつつかな息子ですがよろしくってさ。だから何も心配しないで!」

にこにこ微笑みながら何言っちゃってんのお前。つかパパとママ、いつのまに俺を差し出したの。

「愛してるよ、ゲン。幸せな家庭を築こうね!」

がしり、と俺の手を握る。

「では、誓いのキスを。」

神父に言われてキスをしようとしたアルベルトが俯いたまま動かない俺を見て眉を寄せた。

「…ゲン。ごめんね。強引なのはわかってる。でも、俺…ッ!?」

きゅうにしおらしくなって俺の様子をうかがうアルベルトに、俺は抱き着いて思い切りキスしてやった。

「責任はとれよ。一生、大事にしろ!」
「…っ!もちろん!愛してる!」

真っ赤になった俺をアルベルトはもう一度引き寄せキスをした。

その後、高校だけはきちんと卒業したいと言った俺に渋々だが了承してくれて俺たちは卒業まで日本で暮らすこととなった。
アルベルトは実はアメリカの大富豪で観光ではなく仕事のため日本に来ていて、日本語がペラペラだったと知り。あの時の聞き間違えはわざとだったと暴露され、怒った俺はしばらくえっちを禁止してやった。


end
→あとがき

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