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何とか押しのけようと手を動かしてはたと気付いた。
手錠お―――――!!
外してないから―――!
「やっ、アルベルト、待って!お願…、あん!」
「もっとお願い?OK、ここがいいんだね?」
するりと服の裾から手を入れて、乳首をきゅっと摘んできた。急な刺激にびくびくと体を跳ねさせる。やめてほしくて訴えたのにお得意の聞き間違えで余計に弄る手を動かしてきた。
「あっ、あは、あン、あン、あンっ!や、…、いや、いやあぁん」
指先でこね回しながら俺の顔中にキスを落とす。それさえも快感で、どうにかなってしまいそうだ。
気が付くとズボンと下着がはぎ取られ、下半身がすっぽんぽん。恥ずかしくて足を閉じようとすると、思い切り広げられた。
「や、やだ…!」
アルベルトは片方の手で乳首を弄りながら、大きく開かせた足の中心にある俺の息子をゆるゆると撫で始めた。
「やだ、やめて…!あっ、あん、いやあ…!」
情けないことに我が息子は与えられる刺激に完全に勃起してしまった。なんてこらえ性の無い!
うう、し、しかたないじゃん。だって、アルベルトに初めて無理やり犯られて拉致されてから今まで、一度も触ってないんだから!
そう。アルベルトは初めて犯したあの日以来、俺を抱くことはなかったんだ。なのに、なぜ。
「うあっ、あ―――――!!」
アルベルトが突然ぱくりとペニスを口に含んだ。いきなりの衝撃に、びくんと体を仰け反らせる。アルベルトは休むことなくペニスに奉仕を続ける。
亀頭を舌でなめまわし、根元から上まで隙間なくくわえゆっくりと上下する。くびれをぐるぐると舌でなぞり、思い切り吸い上げる。
「いやっ、いく、いく…!あっ、あ―――――――…!」
アルベルトのフェラに、あっという間に俺は白濁を吐き出した。そして、俺の出した白濁を手に落とし、指をぬるりと後孔に入れてくる。
「ひっ、ひゃ、ん、あっ、あっ」
一寸の狂いもなく俺のいいところを指でこすり、俺ははしたなく腰を揺らして喘ぎ声をあげた。
「ふふ、ゲンはかわいいね。ね、ここに俺の欲しい?」
にやり、といやらしい顔を向けてわざと指をいいところから外して中を弄ぶ。
「欲しいって言ってよ。俺が欲しいって。ね?」
焦らされて、羞恥心をあおる言葉を強要される。途端に、ぽろぽろと涙があふれてくる。そんな俺をアルベルトが不思議そうに見上げた。
「ゲン?」
「ひっく…、なんで、こんなことするんだよ…。お前、結婚するんだろ…!お、俺が、お前が欲しいって言ったって、くれないじゃんか…!」
ああ、なんだ。俺、アルベルトの事好きなんだ。
俺の口から出た言葉に自分自身で驚いた。ちくしょう、こんな奴!わけのわからん勘違いで人の事強姦しといて結婚するとかぬかしやがって!拉致されて優しくされてる間に惚れちまっただなんてシャレにもなんない!
ぼろぼろ涙を流し顔をそむける俺の頬に、ぽたりと雫が掛った。何事かとちらりと目を動かす。
鼻血―――――――!!
アルベルト、だばだば出てるから――――――!!
「ぎゃああああ!きたない!押さえろとめろばか――――!」
尋常じゃない量の鼻血をこぼすから俺の体は血まみれ。スプラッタだ。めまいを起こしそうになって叫ぶ俺を、アルベルトがぎゅうと抱きしめた。
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