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140000ヒット・2、百花様リクエストの『美形転校生(KY)→ヤンデレ美形攻め×不憫平凡』です。
前世転生もの、裏ありです。若干リクエスト内容とズレてしまったかもしれません、すみません(^_^;)


18禁・ヤンデレ要素を含みますので苦手な方は回れ右をお勧めします(^_^;)


頑張ります!
ではどうぞ♪
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「廉」

呼ばれて振り返った少年は、自分を呼んだ少年を見て顔を柔らかにほころばせた。名を呼ばれた少年は石原廉(いしはら れん)。この全寮制の学園に通う、見た目、家柄共に至って平凡な生徒だ。
代わって、廉を呼んだ少年は横峰悠里(よこみね ゆうり)。超絶美形で、背が高く頭脳明晰。大財閥の御曹司で、この学園においてカリスマとも呼ばれる男。廉は、そんな悠里の『恋人』に位置していた。


始まりは、突然。だが、偶然ではなく必然の出会い。廉と悠里は入学式で初めて出会った。はず、だった。


桜舞い散る中、ふとお互いの目線が交差した。その瞬間、弾かれたように悠里は廉に向かって駆け出し、廉は悠里に背を向けて逃げ出した。
だが、あっという間に追いつかれ、廉はその腕の中に閉じ込められる。


「は、離して!」
「見つけた…!私の、レン…!」


身動きがとれぬほど強く抱きしめられ、懐かしいその名を呼ばれる。


ああ、どうして。二度と、会えぬと。二度と会わぬと決めていたのに。


廉は遠い昔を思い出してた。



今から数百年ほど昔の事だろうか。レンは、ある王宮に仕える召使だった。一番下の階級、奴隷と変わりない身分のレンは、いつもぼろぼろの衣服でわずかな給金をもらい、王宮でこき使われていた。
ある日、寒い寒い冬の事。川辺に水汲みを命じられ、寒空の中桶を持ち王宮外れの森に向かったレンは、そこでとても美しい一人の男に出会った。まるで、一枚の絵画のように川辺にたたずみ、こちらを見る男。
だが、目があった瞬間、レンはえもいわれぬ恐怖に襲われ、桶を放り出してその場から逃げ出そうとした。10歩も進まぬところで、レンはあっという間に男に捕まった。


「は、離してください…!」


必死に懇願するも、男の拘束は緩むどころか一段ときつくなる。男は軽く足を引っかけたかと思うと、レンをその場に押し倒した。

「いやっ…!」

レンが抗議する間もなく、着ている衣服を全てはぎ取られる。寒さと恐怖に震えるレンを、男は笑みを浮かべそのまま凌辱した。


事が終わり、涙を流し放心するレンを男は優しく抱き上げた。そして、自分のまとっている毛皮を羽織らせ、その頬にキスをする。

「…お前は今日から私の嫁だ。」

レンは言われる意味が分からず、男をじっと見つめた。男が自分を抱き、森を抜けてむかった場所はいつも自分が働いている王宮だった。

「ユーリ王子、お帰りなさいませ!其の者は…?」
「私の嫁だ。丁重に扱うようにな、私の許可なくこの者に触れることは許さぬ」

…王子。
レンは自分を抱く男を、唖然として見つめた。奴隷階級である自分は、王宮にはいても王族と出会うことなどなかったから、この男が王子であるとは知らなかった。
部屋に着くと、ユーリはまずレンを風呂に入れ、丁寧に洗った。レンは指一本自分で洗うことを許されず、ユーリのなすがままにされていた。やがて風呂からあがると、ユーリはレンに極上の絹のドレスを羽織らせる。そして自分のベッドに横たえ、何度も何度もキスをした。

「…一目見たときに直感したのだ。お前は私に出会うためだけに生まれてきた。私の物になるためにこの世に生をなしたのだ。以後勝手に出歩くことは許さぬ。常に私の傍らにいろ。私の妻となるのだ。」

狂気にも似た愛情を向けられ、レンはゆっくりと頷いた。目があったあの時の恐怖は、自分が捕獲されると直感したから。無理やりに奪われた体は、嫌がりながらも確かにユーリの愛を感じていた。


レンは、ユーリの妻となった。

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