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7

「誰に頼んだんですか?会長?」


俺は泣きながら静かにこくんと頷く。会長とは一年生からの付き合いだ。あの人は遊び人だけど、俺には友情しか持ってないし、秘密を漏らすような人じゃないから。
昨日、部屋に入るなりSMの本を出して
『この通りに一回縛ってくんない?』
と縄を差し出した俺に会長はこれ以上ないってほど変な顔をした。
でも、理由を言わずに黙って縄を差し出す俺の顔を見て、何かを感じたんだろう。
『やったことないから失敗するかも。お前も手伝え』
と、なにも聞かずに縄を受け取ってくれた。やったことない二人で本を見ながら試行錯誤。何度も失敗して、やり直して、ようやく出来上がった痕にほっとして、会長に何度もお礼を言ったんだ。会長は頭を下げる俺にただ一言、
『頑張れよ』
とだけ言った。


「草壁ちゃん…、怒った…?呆れちゃった…?ごめんね、ごめんなさい。でも、でも、俺…」


また謝罪をしようとした俺の口を、草壁ちゃんがその愛らしい唇で塞いだ。

「ん…、ふ…」

優しく、甘い、甘いキス。ゆっくりと離れた草壁ちゃんは、俺の事を本当に愛しいって目で見つめていた。

「…上村先輩。好きです。愛してます。僕のせいで、あなたにこんな真似をさせちゃってごめんなさい。こんな僕だけど、お付き合いしてくれますか…?」

草壁ちゃんの言葉に、俺は。

「あ、当たり前だよう…っ!俺こそ、バカでごめんね…!大好き…
…って、あ、あれ?」

嬉しくて抱きつこうとして、自由にならない手に気が付いた。…そうだ。俺、草壁ちゃんに縛られたままだった。それに、中には草壁ちゃんが…

「あっ、やっ!?」

ふいに、草壁ちゃんが腰をゆらりと動かした。

「や、ん、ん、…あ、くさ、かべ、ちゃ…」

ゆるゆると腰を動かされて、じわりじわりと快感が募る。痛みを与えないように、優しく揺する。

「初めてだもんね。うんと優しくしてあげる。大丈夫、気持ちいいことしかしないから、ね?…それで、うんと気持ち良くなって。上村センパイ。」
「あ、あん、く、さかべ、ちゃ…、…〜〜――――っひ、あああ!!あ―――――!!!」

言うなり、貼り付けたままにしてあった三つのローターに、スイッチを入れた。


「きゃあ、う!ひゃああ、あ!!あっ、あっ、あああ――――!!」


腰だけは、あくまでゆるゆるともどかしく。激しく振動し、乳首とペニスを苛むローターからは痺れるような快感を与えられ、俺は涙をこぼし、がくがくと体を痙攣させながら何度も絶頂を味わった。


「もう、逃がしてあげない。あなたは、僕のもの。ぼくだけの、かわいい恋人。僕の愛という名の快楽で、狂わせてあげる。」
「や――――!!やあぁ――――――!!」


その日、俺は失神するまで草壁ちゃんから解放されることはなかった。

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