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140000ヒット・1、春田様リクエストの『強面バンビスピンオフかわいこちゃんシリーズの2人のなれそめか甘々話』です。春田様からこのリクエストを頂いたとき、丁度ふたりのなれそめを書こうと執筆していたところでしたのでこちらにアップさせていただきました!


上村君がんばりますよ!
ではどうぞ♪

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「それじゃあ皆、自己紹介をしようか。」


春。新しい生徒会役員に選ばれた俺たちは、役員に任命されて初めての生徒会室での対面で出会った。

「初めまして、草壁雪也(くさかべ ゆきや)です。一年ですが、頑張ります。よろしくお願いします。」

鈴のような声、白雪姫のようなふわりと白く儚げな雰囲気。…一目ぼれだった。

「お、俺、二年の上村旬(うえむら しゅん)!よろしくね、草壁ちゃん!」

思わず手を取り、ずいずいと前に出る。そんな俺の頭を、すぱんと会長の綾小路がはたいた。

「痛い!なにすんの!」
「可愛い子を見るとすぐに発情しやがって、この腐れチャラ男が。手を出すなよ。」
「ひどい!俺、見た目がこんななだけでぴゅあだもん!爛れてんのは会長でしょ!」
「なんだと!」

あらぬ濡れ衣を着せられ、ぎゃあぎゃあと必死に言い返す。俺は髪が元々茶色く、少し長めにしてカチューシャで止めているためチャラ男みたいに見られる。でもほんとは全然そんなことない。さっき会長にも言ったけど、俺は見た目とは違ってとても恥ずかしがりで結構乙女思考なのだ。
初めては、好きな人に捧げたい。だから、この人はという人が現れるまで、お付き合いもしたことないしセックスなんて以ての外。運命ってのを信じてる。

草壁ちゃんを見たとき、ビビッて来たんだ。きっとこの子が俺の運命の人。大事に大事にとっておいた童貞を、俺のすべてを捧げる人なんだ。
会長と俺のやり取りを見てくすくす笑う草壁ちゃんに、俺はドキドキと胸がときめいた。


「草壁ちゃ〜ん、一緒にいこ〜!」

それからというもの、俺は草壁ちゃんにアピールしまくった。姿を見かけては必ず声をかけたし、生徒会室へは一緒に行く。草壁ちゃんは同じ役員というのもあって、いつも俺に優しかった。そんな草壁ちゃんに、俺はますます夢中になって。もう好きで好きで仕方なくなって、とうとう告白したんだ。


「あ、あの、あの、草壁ちゃん、俺、おれね。わかってると思うけど、草壁ちゃんが好きなんだ。もし、もし今好きな人いなかったりしたら、付き合ってほしいんだけど…」


真っ赤になってどもりながら告白した俺に、草壁ちゃんは頬を染め、こくりと頷いてくれた。

「…僕も、上村先輩が、好きです。」


俺はもう嬉しくて嬉しくて、思わずその場で泣いてしまった。
それから俺たちは順調におつきあいをしていた。俺は毎日毎日大好きな草壁ちゃんと一緒に入れて浮かれてた。おはようと、おやすみのキスがようやく慣れてきたとき。俺はいつか来るその日にドキドキと胸を高鳴らせていた。


でも、俺はその時気付いてあげることができなかったんだ。大好きな草壁ちゃんが、俺のせいで苦しんでいることに。

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