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2

俺の言葉に、信じられないとばかりに目を見開く二人。

「え、ちょ、俺ら見てなんも思わねーの?」
「転校生か?この学園で俺ら見て何も感じないなんておかしいよ?」

すごい勢いで食いついてくる二人。…確かに、この学園は男同士の恋愛が日常茶飯事。この二人もきっとモッテモテなんだろう。

「いや、転校生じゃないけど別に何とも思わないし、感じるってなに?イケメンだけどキモイ。俺、ナルシスト嫌い。ごめんだけどほか当たってください。じゃ。」

そう言ってすたすたとその場を去ると、二人は呆然と立ち尽くしていた。


「…俺ら見てあんなこと言う奴なんて初めてだ…」
「超新鮮。俺、ビビッときちゃった。あいつ、ぜってぇ落とす。」
「はっ、てめえにゃ無理だっつの!俺が落とす!」


俺がいなくなった後、そんなやり取りをしていたらしい。
それからというもの、校内で俺を追いかける二人と毎回オニゴッコなのである。


「学園の王子様二人に言い寄られる気分はどうよ?シンデレラ」

何とかクラスに逃げ込んだ俺に笑いながら嫌みを言う友人。こいつも、この学園に彼氏がいる。

「最悪だ。今日なんか上半身裸で追いかけてきやがった。」
「いっそのこと体で決めちゃえば?肉棒二つで二度おいしい」

下品な発想しやがって。ケラケラ笑う友人をぎろりと睨んでやる。


「「そうだったのか―――!!!」」


突然、スパ―――――ンと教室の扉が開けられて変態二人が現れた。

「敦、体の相性がわからなくて決められなかったんだな!言ってくれればよかったのに!」
「はっ、てめえにゃ敦は満足させられねえよ!」

二人して俺を交互に引き寄せ、ぎゃあぎゃあとわめく。

「あほか、体とかそんなことじゃねえ!離せ!」

必死に声を出すも、二人でわめく声がでかいし興奮してるため俺の声に気付かない。

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