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「その傷どした?」


次の日の夜、だぁりんが俺の目元をそっと触りながら言った。えへへ、昨日の抗争で相手にやられちゃったんだよね。なんか仲間がすぐに駆けつけてくれて、そいつはぼっこぼこにされちゃってたけど。そういえば最近何故か抗争の時は俺の周りに仲間や秋次が必ずいるようになった。おかげで怪我じたいあんまりしなくなったんだけど昨日は一人突っ走っちゃって何発かくらったんだよね。
俺の話を聞いただぁりんが、はぁ、とため息をついた。

「頼むから無茶しないでくれよ…お前のかわいい顔に傷でも残ったらどうするんだ?」

言いながら俺の傷にそっと口づける。

「お前は頭のてっぺんから爪先まで俺のもんなんだから。勝手にほかの奴にさわらせないでくれよ?」

きゅ―――――ん!!!

「だぁりん…」

だぁりんの言葉にうるうると見つめる俺に、軽くキスをする。
もう、だぁりんったら!

目をつぶり、キスを受け入れてた俺の首に何かがチャラリとつけられた。

「…?」
「御守り。お前がこれ以上怪我しないように。」

目を開けると、俺の首にはシルバーのネックレスがかかってあった。ペンダントトップには、王冠を掴んだ鷹のモチーフ。鷹の目が、サファイア…!?

「だ、だぁりん!これ、高くない?こんな高価なのもらえないよ!」

慌てて返そうとするも、そっと手を押さえ制止される。

「俺がずっとつけてたもんだから。俺がお前につけててもらいたいの。
…それとも、俺がつけてたもんなんか嫌…?」

きゅうん!
そんな、捨てられた子犬みたいな目で見つめられたら返せないよ!

「ううん…、だぁりんがずっとつけてたなら、いつも一緒みたいで嬉しい。ありがと…」

真っ赤になってお礼を言うと、だぁりんはまたキスをしてくれた。
俺、こんな甘やかされちゃっていいのかな。こんなきゅんきゅんさせられちゃっていいのかな。


会う度会う度、だぁりんが好きになる。
だぁりん…。自分から言ったことだけど、やっぱり秘密ってつらいよ…

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