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2

おれが再び号泣すると、そいつは頭をかきながら俺の隣に座った。

『ドキドキきゅんきゅんって、例えばどんな?』
『えっ?』

突然聞かれ、泣いていた目をぱちくりとさせた。

『えっと、えっと例えば、普通に座って会話してたのがふと見つめ合って…』
『…こんな風に?』

そいつは真剣な眼差しで俺をじっと見つめてきた。うわ、なに。ちょっと、あんまり見つめないで。なんか変な気分になっちゃう。

『そ、それから、お互いゆっくりと近づいて…』
『こう…?』
『そうそう…って、だあ――――!!バカ!好きな人とって話だろ!なにしようとしちゃってんだ!』

俺の言うとおりゆっくりと近づいてまたキスをしようとしたそいつを慌てて制止する。
するとそいつは、くすりと笑い俺の後頭部に手をやり、もう片方の手を俺の頬にそっと添えた。

『じゃあ、俺が今からお前をきゅんきゅんさせてやるよ。』
『えっ?えっ?なに?』


急に、そいつは真剣な眼差しを俺に向けてきた。う、わ。な、なんかすごい男らしい…や、野生の雄っていうの?そんな目で見られたら、俺、俺…

心臓が急にドキドキと高鳴ってきた。
顔に自然と熱が集まる。なにコレ、なにコレ。


『…おれのもんになれよ…大事にしてやるぜ?』


ずっ、きゅ―――――ん!!!!


む、胸が苦しいい!きゅんきゅんするう!

俺の返事を聞かず、そいつはそっと俺の口を塞いだ。


甘い甘いキスに、うっとりとする。
ゆっくりと離れたそいつは、ニヤリと男くさい笑みを向けてきた。

『…きゅんきゅんしたろ?』
『…した…。』

素直に認めこくりと頷く俺の頭を優しく撫でる。

『じゃあお前はもうおれのもんだ。いいな?』


優しく微笑まれ、もう一度こくりと頷く。そいつはまた俺に優しくキスをしてきた。

こんなんで落ちちゃうなんて、俺ってチョロい。


でもでも、ドキドキしたんだもん!きゅんきゅんするんだもん!俺の全身の細胞が言ったんだもん、この人が俺のだぁりんだって!!


これが、俺とだぁりんの馴れ初め。
や――――!はずかしーなー、もぉ――――!!

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