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30000ヒット、優様リクエストの『俺様会長受け』です!

頑張ります!
ではどうぞ♪

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ここは各界のエリート息子たちが集まる全寮制の男子校。

ここには、容姿、才能、財力と三拍子全てを兼ね備えた完璧な男が一人いた。

生徒会長、伊集院崇(いじゅういん たかし)。

彼はそのパーフェクトな存在に、全校生徒から羨望の眼差しで見つめられ、周りから常に愛を訴えられていた。


いや、1人だけ例外が。


「なんすか、また来たんすか。」
「はっ、俺様がわざわざ出向いてやったんだ。ありがたく思わねえか」



只今昼休み。伊集院は学園内の飼育小屋に来ていた。
伊集院を見てげんなりと言ったのは学園の飼育委員、原口忍(はらぐち しのぶ)。伊集院と同学年で、平凡な生徒だ。


伊集院はある日一匹のインコが地面にうずくまっているのを見つけた。鳥小屋から逃げてきたらしい。そっと近づいてその手に収める。
後ろからバタバタと1人の生徒が駆けてきた。


『すんません!そいつ俺が間違って逃がしちゃって!捕まえてくれてありがとう』


息を切らしながら伊集院に礼を言う。

それが、初対面。

伊集院はインコをそっと渡すと、じっと原口を見つめた。

『…お前、俺が誰かわかってるのか?』
『え?生徒会長っすよね?』

伊集院の問いかけに首を傾げる。
原口の答えを聞いた伊集院が、途端に原口を見下し軽蔑するような眼差しを向けてきた。


『はっ、ならそのインコはわざと逃がしたってことか。インコを利用して俺に近づいてこようなんて狡賢い奴だな。
言っとくがお前みたいな平凡、相手にはせん。話せただけありがたく思うんだな。』


伊集院はパーフェクトゆえに、尊大で傲慢だった。この学園の生徒は皆自分に近づいてあわよくば特別な存在になろうとする。
伊集院は原口もきっとそうだと勝手に決めつけ、平凡のくせに、と鼻で笑った。


『…ああ、そうっすね。話せてうれしーです。光栄至極の極みです。ありがとうございましたではさようなら』


自分を見もせず一本調子でそう言ってその場を立ち去る原口に、伊集院は疑問がわいた。
…なんだあいつ!この俺様が話してやったのに、あの態度は!ああそうか、冷たくあしらわれて傷ついたってわけか。平凡がおこがましい。まあ、もう近寄ってくることもないだろう。
そう自己完結してその場を去った。


原口を完全にバカにしていた伊集院は、それから数日して、飼育小屋の前を通った。

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