×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -




3

光矢は、王道くんに引きずられる俺を見て歯ぎしりをする。

「チッ、んな奴連れてくんじゃねえよ!」

そして、秘密の関係のため大っぴらに俺を庇えないからいつもそう言って苦い顔をする。そのたびに他の信者たちまで口々に

「厚かましい」とか「邪魔」とか「俺たちに近づこうって魂胆か」とか文句言ってくるのがうざい。
おまえ等になんかミジンコも近寄りたくありませんが何か!?
王道くんのそばにはいつも光矢がいるから、毎日近くで見ることができてむしろ嬉しいんだけどね、俺は。



そんなこんなで、2ヶ月ほど経ったある日。食堂で王道の隣に誰が座るか茶番が始まった。どーでもいいけど光矢の近くがいいなあ、なんてポケッとしてたら、王道くんからまさかのご指名で俺が隣に。わお。


俺の反対となりには光矢が来てくれた。
向かいに並んで会長、副会長。そんでその他諸々。すんごい嫉妬と憎しみの目で見てくるんですが。


食事が運ばれてきて食べ始めた時、醤油が欲しくなって箸を一旦置いた。すると王道くんが、何を勘違いしたのか

「好き嫌いはだめだぞ、弥彦!ほら、俺が食べさせてやるよ!」
「や、いいって!むぐ…!」

自分のオムライスをすくい、俺の口に無理やりねじ込んだのだ。


ガン!


光矢がそれを見て、目を大きく開けたあときつく口を噛んだ。そして、テーブルを両拳で叩いた。

それを見て王道くんは光矢が嫉妬したと思ったんだろう。まあ、間違いではないけど。

「光矢!だめだぞ、弥彦に嫉妬しちゃ!おまえのご飯はちゃんとあるだろ?」

と、ひどく嬉しそうに言った。

「うまかったか?平凡。のど乾いたろ、水でも飲め」


そう言って向かいに座る会長が俺にコップの水をぶっかけたとき、とうとう光矢がブチ切れた。

[ 175/459 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]


top