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7

神村と四季は、京介に親衛隊と警護をつけることを理事長に提案した。だが理事長は、わが甥かわいさに、なんと神村に恋人の振りをし、常に側に置いてくれと頼んだ。

挙げ句に、一人になった四季に副会長を失脚させる決定的な証拠を掴むように指示したのである。

もちろん神村は猛反発した。彼は四季を愛している。自分が四季から離れれば、四季に危害を及ぼそうとする輩が現れるかもしれない。しかも、四季に敵の動向を探れと言う。何かあればどうするつもりだ!
神村は理事長に食ってかかった。神村が何を置いても守りたいのは四季ただ一人なのだ。


だが、四季はそんな神村をなだめ、自らその役を引き受けたのだ。神村がどんなに説得しても、頑として聞き入れなかった。


…四季は、愛するものが危険な目に合っているのに何もできない理事長の辛い気持ちを汲んだのだ。


理事長は四季に礼を言い、四季には必ず影から警護をつけることを条件に出して例の計画を実行に移した。


今回の事件は、ほんの一瞬の警護の隙をつかれて起きた事だった。


「京介くんに何もなくて本当によかったです。理事長、今回のことは大きく学内で取り上げられることになるでしょうから、この先京介くんに言い寄っていた人たちも今までのようには接してこないと思います。新たに京介くんの親衛隊設立を申請します。
これで京介くんの学内での身の安全はほぼ保障されるでしょう。」
「今回限りだ。二度はない、失礼する」
「ま、まって!」

四季の肩を抱き、退室しようとした神村に京介が声をかける。

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