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7

「「「「纏!」」」」


部屋についた皆は急いでリビングに向かい、纏を探す。

「あ、お帰りなさい。慌ててどうしたの?」

お皿を手に、驚いて纏が振り返った。
そんな纏に、皆駆け寄って我も我もとぎゅうぎゅう抱きついた。

「み、みんな!?」

「纏、すまない!」
「ごめんな纏、無視なんかして!」
「わ、私たち、寂しかったんです!」
「纏ママが、ちっともこっち見てくんないからぁ〜」
「「パパにばっかり構うから!」」
「…俺たち、いらない」
「邪魔者扱いされたかと…」
「ちょっと困らせて、怒ってでもいいからかまってほしかったんだよ!」

「「「「「ごめんなさい〜」」」」」


わあわあと泣きながら謝る子供たちに、纏はお皿をそっと置き、皆を抱きしめた。


「…僕、皆に厳しく言い過ぎて呆れられたんだと思ってた…。でも違ったんだね。そんな思いさせてたなんて、知らなかった。ほんとにごめんね。」
「「「「お、おかあさまー!」」」」


纏も、目に涙を浮かべていた。



「さ、仲直りしたところでおやつにしよか。今日は久しぶりに手の空いたおかあちゃんが、腕によりをかけてお前等の好物用意してくれたんやで!」
「ほ、ほんとか!?」
「ハチミツ入ってる?」
「いちごジャム付きですか?」
「アイスは?」


わあわあと騒ぎながら纏に詰め寄る子供たち。


「大人しく座りなさい!!!」
「「「「ご、ごめんなさい〜!!」」」」
「くくく、今泣いたカラスがなんとやら。おかあちゃんはやっぱ怖いな!」
「晃!」


いつもの皆のやり取りに、晃がけらけらと笑いながら纏を指さすと纏は真っ赤な顔で晃の手をぱちんとはたいた。


「お〜こわ。許して、かわいい嫁さん。」
「あき、…んんっ…」


言いながら自分をはたいた手を取りそのまま纏を抱き寄せ深く口づけた。


そんな二人を、子供たちは両手で顔を覆いながら指を開いてしっかり見てたそうな。


end
→あとがき

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